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「そっか」
シャー、と水の流れる音にかき消される様な結の声。
その表情はわからない。
だが、キュッと蛇口を締めると、くるりと振り返って結が笑った。
「凄いね！Aは………私、応援するよ！」
『………結』
いつもの結の笑顔に安心する。
そばで支えてきてくれた存在だからこそ、この気持ちを一番に伝えたかった。
��上手く伝えられたか？��
��無茶だって止められないか？��
そんな不安があったが、結の言葉にス…と心が軽くなる。
だからこそ��ありがとう��と
そう伝えようとした瞬間_________
「………なぁんて、言うと思った？」
ガツンと鈍器で殴られたような
そんな衝撃を受けた。
『結…………？』
ドクドクと心臓の音がうるさい。
呼吸が苦しくて、その言葉に思考が停止する。
��いま、なんてゆった？��
「ほんとそーゆーの、鬱陶しい」
目の前にいるのは本当に結なのか……………？
いつものように笑っていたはずのその顔が
今は無い。
「あ〜あ、折角ここでAの苦しむ顔見れると思ってたのに、つまんな」
「なんでいつもそうなのかなぁ？何回絶望させたらいい？這い上がれないくらい落とすにはどうしたらいい？
…………ねえ、だから��とっておき��をあげるね♪」
Aからサッと血の気が引く。
嘘だと……冗談だと信じたかった結の言葉に偽りは無いらしい。
「私ね、ずーっとAの事が嫌いだったんだ」
出会った頃から、ずっと。
『………ッ…！！』
��どうして��
そんな言葉すら出てこない。
Aの大好きな、いつもの笑顔で告げる結。
「ふふっ…あははっ！ねぇショック？悲しい？辛い？」
「分かるよ、Aには一番キツいでしょ？何年親友してたと思ってるの」
「アンタに夢なんていらない。幸せになんてさせない」
絶望するAを見て、楽しそうに笑う。
本当に大好きだった。
かけがえのない存在だった。
「だから………バイバイ♪」
そんな親友は、もうどこにもいない。
．
続く (更新停止中)
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作者名：noon | 作成日時：2023年4月21日 0時
