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盛り上がるチームZに対し苛立ちを見せたのは玲王だった。
つい先程まで死にかけていたチームが息を吹き返した。
その様子が癪に触るらしい。
サッカー歴半年の自分と凪の無敗記録に傷をつけたく無いという。
「(………それに)」
玲王がチラリとAを見れば、たまたま視線が合った。
だけどそれはいつものように嫌な顔されて逸らされるワケではなく
ただじっと見てくるその目に、無性にイラつく。
………偶然、見てしまった。
視界に入ってきたAの先程の表情が目に焼きついている。
「(あんな顔見せた事ねーくせに)」
それをさせたのが自分じゃないというのが、ただただムカついた。
．
その後から、完全にチームZは勢いを取り戻した。
玲王のマークについた雷市が良い働きを見せ、千切の足が斬鉄に追いつく。
更にシュートしようとした凪をブロックしたのは五十嵐だった。
「ナイス顔面ブロック！」
「来いよパッツン前髪、さっきのはマグレだろ？
そう何回も1人でブチ抜けると思うなよ」
「うん、知ってる。でもさっきとは違うよ。
戦ってるのは俺だけじゃない」
��チームZ覚醒タイム��と称してパスが渡った先には國神。
だがまだ28m圏外、國神の射程には遠い。
手の内もバレているため近づかさせてはくれない。
_________��どうすれば進化できる？��
「ビビんな國神！！勝負しろ！！お前は、スーパーヒーローになるんだろ！！？」
そう迷った國神を叱咤したのは潔だ。
「(俺が_________)」
そうか……
そうだ……！
「(スーパーヒーローなら
『(40m付近からのロングシュート………更にあれは…)』
強烈な一撃がGKの真正面に迫る。
パンチングではじかれる瞬間、そのボールは揺れて落ちた。
『(………無回転)』
「ッシャア！！」
_________前半戦終了
國神のゴールが決まり、これで3-2となった。
蜂楽、國神の覚醒から逆転しつつあるチームZは活気に満ち
逆に１点を追われるチームVの方はかなりピリついている。
『どうぞ』
「…………ああ」
Aが玲王にドリンクを渡せば何故か睨まれた。
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作者名：noon | 作成日時：2023年4月21日 0時
