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潔side
「あの子、言うね」
そんな声が聞こえてきたと思えば、案の定嬉しそうな顔をした蜂楽と目が合う。
そういえばさっきのコイツの目と似てるな、なんて先程の彼女を思い出していると蜂楽がニコリと笑った。
「なになに、気になる子でもいた？」
「…………はっ！？俺は別に…」
「えーそうなのー？」
いきなり何を言い出すんだコイツは。
そう思ったが、気がつけば周りはマネージャー達の話になっているのに気がついた。
「てかマネージャーってめちゃ可愛かったな〜！」
「あのボブの子な！庇護欲掻き立てられる感じ！」
「ハッ、誰もてめぇなんかに守って貰いたくねーよ」
「オイ誰だ今悪口言ったの！！」
「あの黒髪の子は……ちょっと怖かったな」
「わかるー、壁があったね壁が」
「なんか陰気そう…………」
「よろしくしてくれても良くね！？」
あ、同じ事思ってる奴いた。
「俺は気に入ったよ、あの黒髪の子♪」
「ぅえっ」
頭の後ろに手を回しながら言う蜂楽に思わず変な声が出た。
なんでだか物凄く自分が動揺してる。
その動揺を悟られないようにわざとらしく咳払いしてみるが、多分目の前の蜂楽にはバレてんだろうなと頭の片隅で考えていた。
_________朔夜A。
感情のない人形のような雰囲気で、その内側は全く見えない。
それでも、あの瞬間、あの目に宿っていたものはホンモノだった。
きっと彼女もどこかイカれてる。
所詮絵心の言うところの
エゴイスト、なのだろう。
．
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作者名：noon | 作成日時：2023年4月21日 0時
