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『すごい……』
連続して繰り出される高難易度の技の数々に、思わず声が零れ落ちる。
流れるようなその動きに、胸がワクワクする。
きっと、今の蜂楽は誰にも止められない。
「いいね！いいね！どーせ俺たちは……
世界一のストライカーになるために��
それまでの
本当に、楽しそうにサッカーをする。
「あと3」
絶体絶命のピンチに、その姿は潔達選手は勿論、それを見ているAにもまるで光のように輝いて見える。
「2……」
負けたら終わりの真剣勝負。
きっともう二度と、体感できない_________
「1……」
だからこそ、ただ勝つために走れ。
限界を越えろ。
絶望なんて、負けてからすればいい。
「0」
『ラボーナ………！』
蜂楽らしい、テクニカルなシュート。
そのゴールが、試合の流れを変える。
「うぉおおおおお！！蜂楽ぁああああ！！！」
チームZを生き返させる。
「ホラ、楽しくなってきたっしょ？」
指を差して振り返る蜂楽。
その姿、言葉に……全員の目に再び闘志が宿った。
そしてそのまま、その指先はAに向けられる。
「観た？俺のスーパースペシャルゴール♪」
そう言って蜂楽が挑戦的に笑えば
『うん、最高』
と、楽しそうにAも笑った。
「うぉおおお！！凄ぇぞ蜂楽！！」
「1人で１点返しやがった！！」
予想外のAのリアクションに蜂楽が目を丸くする。
そして一瞬ポカンと固まった蜂楽にかけ寄るチームZ。
そんな仲間たちの隙間からAを盗み見れば、幾分柔らかいがいつもの無表情に戻っていた。
それはいつもみたいな試すような笑みでも無ければ
口角を上げた綺麗なだけの笑い方でも無い。
結のそれとも違う、目を輝かせて笑う満開の笑顔は、一度見たら忘れられない。
「(………ありゃ不意打ち……)」
_________あんなのズルすぎる。
でも、あの笑顔がもう一度見れるなら
もっと頑張れる気がした。
．
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作者名：noon | 作成日時：2023年4月21日 0時
