17.オトナの質問。 ページ18
次の日、学校でいつも通り授業を受ける。
死因は解明、事件としては解決したものの、後味が悪く何か後ろ髪を引かれる。
いつも通り心操と食堂で昼食を取っていると、ふと疑問が頭に浮かぶ。
『…ねえねえ心操。
社会人の恋人って、普通どれくらいの頻度で会うのかな。』
「は？…いや分かんねえよ。
俺が知ってると思う？」
『だよねえ、人使くんはウブだもんねえ。』
「お前そういうところだぞ。
普通に考えて俺まだ学生。」
『ちぇ。
慣れちゃったか、つまんないの。』
ウブいじりをしてもいい反応が見られずつまらない。
「質問の意図がよく分かんねえけどさ、そういうのはあの人が得意なんじゃないか？
ほら、ミッドナイト先生。」
『、！
サンキュー人使！！』
「ロックバンドのファンサみたいなノリやめろよ、」
私は天丼を食べ終えたあと食器を戻し、心操より一足先に食堂を出て行った。
『失礼します、！』
職員室に入り、ミッドナイト先生の席を探す。
『あ、ミッドナイト先生！
少しお時間いいですか？』
「あら、普通科の子ね？
ちょっと待って、今セメントス呼んでくるから、」
『あ、いえ！
あのミッドナイト先生に用事があって…いや、用事ってほどでも無いんですけど。』
「何かしら？
制限として答えられる範囲までなら答えるわよ。」
フフッ、と笑うミッナイ先生の色気がヤバい。
しかも制限って何の？！、と思いつつ口を開く。
『あの、…社会人の方ってどれくらいの頻度で会うんですかね、恋人と。』
「…ん？」
ミッナイ先生の後ろから、ブーッ、とコーヒーを吹き出す音が聞こえる。
「オイオイ、リスナー！！！
どういう質問だよソレ！
もしかして禁断の恋とかしちゃった系？！！」
「マイクうるさいぞ。
それに汚い、コーヒーまみれのデスク拭け。」
「コイツはシビィー！！
お前の方が小汚いだろうよ相澤！」
奥で何やら揉めている声が聞こえる。
「で、なんでそんな質問するの？
禁断の恋は成人してからした方が気持ちいいわよ？？」
成人してからの禁断の恋ってあるのか。
『あ、いえ。
私のことでは無くて、ちょっとバイト先の事で…』
「バイト？
…あ！そうねそうね！！
あなたUDIで働いてるのよね。」
「「…UDI？」」
奥の先生方がこちらを向いた。
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作者名：mana | 作成日時：2021年7月1日 1時
