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4病名:双生双死 ページ6

久しく現代に戻ってきた俺が直ぐ様向かったのは、医学専門の図書館である。其処には世界でもトップクラスの医学本が並べられており、病の対処法に予防法、更には病図鑑なんてものもある。その中で俺が探しているのが、その病図鑑であり、奇病についてだ。
役員の人にそれを探してもらい、受け取れば、俺は個室へ足を運び早速本を開く。沢山字が書いてあるのか、と思いきや、簡潔に物事が書いてあり意外と読みやすかった。俺の探していた項目も直ぐ見つかった。

「確か彼奴等は、脚が重いとか、同調するとか言ってたな…。それに部分痩せと…、痣…」

二人にかかった症状を口ずさみながら、奇病の項目を読み進めていくと、あの症状に一致した病名が見つかった。

「そうせい、そうし…?」

俺は更に読み進めていく。其処には、こう記されていた。

『双生双死。
 この病にかかるとまず始めに、心が同調し、身体に怠さが生じます。身体の怠さについては一定範囲にもう片方が離れてしまうと生じます。病が進行していくと、やがて、脚が使えなくなります。それは人それぞれで、木になる者もいれば石になる者もいます。一定範囲を越えると、脚に痛みが生じ、やがて死に至ります。原因は不明、また発症原因も不明ですが、常にペアで発症し症状を抑えるにはペアで一生を過ごさなければならないことから、双生双死と呼ばれます。』

これだけ書かれておきながら、重要な部分があまりないじゃないか。と、俺は心の中で悪態をついていると、更に先があった。
俺は、目を凝らしながらそれを見つめるとはっと目を見開く。

「これが…、この病の対処法…」

俺はその本を小脇に抱え、個室を抜けると係員に借りる、とだけ告げ、駆け足で図書館を出た。

街を駆け抜けていく中、俺は思った。
この病が奇病と言われるのは症状のせいでも、稀な病だからでもないんだ。きっと、発祥する人らには**な***があって、それがそうしたいと思うから招く出来事なんだ。そして、その***を消せないから…。

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作者名:羽黒 | 作成日時:2016年10月8日 17時

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