DEAD EMPEROR 【真田弦一郎/男主】 (ページ44)

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■４２■ ページ44

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レギュラーから外れる。副部長の自分が。たった一人に負けたせいで。

そう考えると、今までにないほど真田の心臓は音を立てた。

｢っ……｣

無意識に足が動く。その後の幸村たちの話に耳を傾けることも出来ず、ずんずん部室から遠くへ歩いていく。

立海の掟。常勝。負けてはならぬ。

自分が、誰よりも声高に掲げていた掟。わかっている。これは仕方のないことだ。だけど。

(……俺はっ……あいつらにまでっ……)

自分は彼らにまでも見離され、捨てられたのだろうか。

そんな考えがどう足掻いても真田の胸の中で燻り続けた。

全うできなかった掟が、きりきりと自分の首を絞め、苦しめる。

部員たちの嘲る声が聞こえる。自分を、罵る声が聞こえる。

弱いくせに威張りやがって何が皇帝だ負けたくせにお前はいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらないいらない

真田の脳内に思い浮かべた部員たちの顔は、いつの間にか、幸村たちにすり変わっていた。

｢っ……！｣

涙は、出なかった。

それよりも、痛い。頭が。心が。

自分は、弱い。自分は、ダメな人間。

(俺は……)

俺は、いらない？