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休み時間。集まってくるクラスメイトたちと談笑するAを、仁王は丸井と共に遠くから見ていた。
｢……で？どんな感じ？感想は。｣
｢……変な奴。それだけじゃ。｣
｢確かに変な奴だよな。変っつーか……なんか、目立ってるっつーか。｣
｢……｣
結局。その日が終わるまでに、仁王と丸井を除く3-B全員がAと仲良くなっていた。
二人に声がかかったのは、放課後のことである。
｢雅治！丸井くん！｣
教室を出ようとした二人を引き止め、Aはニコニコと笑って二人に話を始めた。
｢あーよかった、やっと捕まえられたね。あと君たちだけでこのクラスの人たちみんなと仲良くなれるのに、君たちだけ僕のとこに来ないもんだからさ！ね、仲良くしないかい？あ、雅治はもう仲良くしてたか！あっはっは！｣
｢……で、用はなんじゃ。それだけか？｣
｢んもう、連れねえな雅治は！いや、そういうわけで引き止めたんじゃなくてだな。｣
｢じゃあなんなんだよぃ。｣
｢君たちってテニス部なんだろ？聞いたよ、女の子たちにモテモテだそうじゃないか！一目置かれてるそうだね？｣
｢いいからさっさと用件をいいんしゃい。｣
｢雅治ーまだ話の途中じゃないか！ま、いいや。｣
いつの間に取って来ていたのか、Aが入部届けを取り出す。
既に記入された入部届けの部活欄には、テニス部と記されていた。
｢僕、テニス部に入りたいんだ。部長さんとこに連れてってもらえないかい？｣
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作者名：幻想曲 | 作者ホームページ：http://uranai.amanoboru
作成日時：2015年9月10日 3時
