■２０■ ページ22
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｢サボリとは良い度胸だな、貴様ら。｣
突如現れた真田の姿に、五人が五人ほぼ同時に肩を竦めた。
｢……さ、真田。｣
｢さっさと練習に戻らんか。……そしてそこのお前。部外者は立ち入り禁止だ、とっとと出ていけ。｣
｢うわひっど。そんな言い方ねえんじゃねえの？副部長さん。｣
真田の物言いに、Aが言葉を返す。真田のこめかみが、ぴくりと動いた。
｢……貴様が練習の邪魔をしているのだろう。去れ、ここは貴様が来ていい場所ではない。｣
｢うわー全否定かよ。惜しいなあ、僕テニス部に話があってきたんだけど。｣
｢……何だと？｣
｢うん。やっぱ僕、テニス部に入りたいなって。ねえ、そっち入れてもらえない？部長さんと直接話したいからさあ。｣
｢誰が貴様など入れてなるものか。幸村も蓮二も貴様の入部には反対なんだ。……話は終わりだな。帰れ。｣
｢おい真田、さすがにそれはひでえんじゃねえの？｣
Aよりも先に、丸井が声をあげた。
丸井に続くかのように、後の部員も丸井の援護に入る。
｢そうっすよ副部長！A先輩の言い分も聞いてあげたらいいじゃないっすか！｣
｢なっ……｣
｢話も聞かずに追い返すとは、年寄りの証拠なり。やっぱおまんは、見かけだけじゃなくて頭もおっさんなんじゃの。｣
｢おいおい雅治、言い過ぎだっての！……じゃあさ、副部長さん。こうしない？｣
僕と、テニスで勝負しようよ。
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作者名：幻想曲 | 作者ホームページ：http://uranai.amanoboru
作成日時：2015年9月10日 3時
