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■１６■ ページ18
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｢……仁王くんたちを、ですか？｣
｢ああ。｣
切原がAに懐いた、数日後。柳は柳生とジャッカルを自分の元に呼び出し、頼み事をしていた。
｢頼む。奴らを、雲井Aから引き離してほしい。｣
｢雲井……って、最近ブン太と一緒にいる奴だよな？俺がいない時にテニス部にきたんだっけ？｣
｢ああ、その時は精市がなんとか追い払ったんだが……｣
｢雲井くんですか……私も度々仁王くんと一緒にいるのを見かけますが、確かにあまり良い印象は受けませんでしたね。｣
｢にしても、どうしてそんなに嫌うんだよ。｣
｢……そうだな……何と言ったらいいかわからないが……だが、奴は近づいてはいけない気がするんだ。特に、テニス部には。｣
だから頼む、と柳が二人に頭を下げる。
｢どうかあいつを、遠ざけてくれ。……この通りだ。｣
柳は、感じていたのだ。Aには必ず、裏の顔があるのだと。
だからこそ遠ざけたかった。願わくば、懐いてしまった切原も一緒に。
しかし、それは無駄なことにしか過ぎなかった。
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作者名：幻想曲 | 作者ホームページ：http://uranai.amanoboru
作成日時：2015年9月10日 3時
