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｢っしゃあ、俺の勝ち！｣
ある放課後。2年D組の教室には、先生がいないのをいいことにゲーム機を手にする生徒たちの姿があった。
その中には、切原の姿もあった。
｢またお前かよ切原ー……お前強すぎなんだよ！｣
｢お前らが弱いだけだろ！次はお前らまとめて相手してやろうか？｣
｢うぐ……むかつくけど反論できねえ……｣
｢こうなったらみんなで切原倒そうぜ！｣
その時だった。
｢！｣
突然響いた扉の開く音に、全員が肩を竦める。
風紀委員か、はたまた先生か……恐る恐る確認すると、そこにはAが立っていた。
｢お、おい誰だよ鍵しめなかったの！｣
｢誰だよあれ……先輩か！？やべっ……｣
｢……あれ、雅治とブン太は……？ったく、どこ行ったんだよあいつらあ……｣
Aの口から発せられた丸井と仁王の名に、思わず切原が反応を示す。
そういえば、最近よく二人と一緒にいる人だと拙い記憶を手繰り寄せながらAを見た。
それを、柳が心配そうな、悲しそうな顔で見つめていることも思い出しながら。
するとAは、彼らの手にしていたゲーム機を見つけ、嬉しそうに彼らに駆け寄った。
｢なになに、君たちゲームやってたの！？いーな、僕も入れてよ！｣
｢え！？は……｣
｢通信人数って６人までだよね？待ってね、今電源入れるから……｣
｢……｣
なんなんだ、この人は。
誰も反論できないまま、そのままAを交えて彼らはゲームを再開した。
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作者名：幻想曲 | 作者ホームページ：http://uranai.amanoboru
作成日時：2015年9月10日 3時
