DEAD EMPEROR 【真田弦一郎/男主】 (ページ15)

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■１３■ ページ15

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｢……え、｣

今、なんて。

彼がそう尋ねるより前に、Aの手が彼の髪をとらえた。

ぱさり、と足元に落ちる青髪のウィッグ。Aの目の前には、呆然と目を見開いた仁王の姿があった。

｢ったくもー、どういうつもりだよ雅治！部長さんになりすますとか、僕にとって一番の嫌がらせなんだけど！｣

｢……おまん……どこから……｣

｢へ？あー……誰とも喋っちゃダメーってあたりからかな。｣

そんなところからなんて。

(こいつ……)

｢だって、ああいうこと言わなくもなさそうだけどなんか違うなって感じがしたからさ。……あ、雅治よりブン太のがいい奴ってのは謝るから！あれただの引っ掛けだし！｣

｢……｣

｢だ、黙んなよ雅治！お前もいいやつだって思ってるよ！いやマジで！｣

必死にペコペコと謝るAをよそに、仁王はAをじっと見つめた。

自分が幸村になり切れていないというのもあっただろう。それでも、柳生以外にこんなにもあっさりと詐欺を見破るやつがいたなんて。

(……なかなか、やるのう……)

それが、仁王がAと仲良くなるきっかけであった。