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■１１■ ページ13
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放課後。喋りに夢中になるAの元を、ある人物が訪れた。
｢雲井。いるかい？｣
扉から顔を覗かせた人物に、一瞬にして教室中がざわめく。
｢え？おっ……え？幸村！？｣
｢あれ、部長さん。｣
｢ちょっと雲井を借りていくよ。｣
幸村はそのままつかつかと輪の中心に歩み寄り、Aの腕を掴むと再び廊下に出た。
｢ここじゃあなんだし、場所を変えようか。｣
｢えー……ね、部長さん。僕、なんかやらかした？｣
｢ふふ、そんなに怯えないでくれよ。大した用でもないから。｣
二人はいまだ人の多い廊下を抜け、非常階段の脇にやってきた。
｢さて。｣
くるりと振り返りAを見据えると、幸村は口を開く。
｢本題だけどね。雲井。前に、テニス部に入りたいって言ってたよね。｣
｢うん言ってた。……あれ、もしかしてもしかすると！？｣
ぱっと明るくなった顔に、幸村は微笑みながらAに言った。
｢少しばかり気が変わってね。今更でなんなんだけど、入部を認めようと思って。｣
｢マジでー！？やったー！立海って強いんだろ！？僕ずっと……｣
｢ただし、条件がある。｣
｢え？｣
｢仮に君がテニス部に入部したとして……その後のことだ。君は、誰とも仲良くしちゃいけないよ。特に、レギュラー陣とは。｣
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作者名：幻想曲 | 作者ホームページ：http://uranai.amanoboru
作成日時：2015年9月10日 3時
