血の海で踊りましょう。-2 ページ7
デッドプールの協力もあり
数十分もしないうちに、戦闘は終了。
(まぁ、予定通りであれば
標的の暗殺のみで済んでいたはずなのだが…)
静まり返った屋内で聞こえてくるのは
デッドプールの鼻歌だけ。
それも何故かアンパンマンのマーチだ。
(なぜにアンパンマン…)と疑問に思いつつ
戦闘中に始末したであろう標的を探すために
そこら中に転がっている死体の顔を確認していく。
しばらくすると鼻歌が止み、デッドプールがこちらに近づいてきた。
「ねぇねぇAちゃん?
良かったら俺ちゃんとダンスしてくんない?」
[どこにそんな雰囲気があったんだ?]
『曲はスローなのがイイよね?』
スルリ、と手と腰を取られ、ゆらりゆらりと揺れはじめる。
「どうしたんだ急に。
俺まだ標的の確認できてないんだけど?
てか、俺の手、血だらけだから離せよ」
筋肉の付きにくい自身とは違う
デッドプールの鍛えられた体を
ダイレクトに感じ、正直なところ気が気ではない。
「あら!Aちゃんてば、真っ面目〜!
血だらけなのは俺ちゃんも一緒だから離さない♡」
[ちょっとくらい付き合ってよー]
『なぁなぁ、曲はどうすんの?』
逃がさないと言わんばかりに更に密着され、
顔が熱くなってくる。
これ程、マスクを外さなくて良かったと
思ったことはないだろう。
こんな顔を見られでもしたら
きっとしばらくは、このネタでイジられるだろうから。
鉄臭い血の海で、デッドプールの鼻歌に合わせて
ゆらりゆらりと揺れ踊った。
ちなみにだが、歌っていた曲は
アンパンマンのマーチだった。
(だから、なんでアンパンマンなんだよ…)
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茄子猫 - なにこれ尊い…(語彙力がログアウト)続きがんばってください (2020年7月25日 1時) (レス) id: 7d10cbdb72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:るーしー | 作成日時:2016年4月7日 2時