【男主】冗舌傭兵さんのオトモダチ (ページ15)

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猫と不死身男。-3 ページ15

｢なぁ、Aちゃん｣

｢なに？｣

｢…キス、してもいい？｣

仔犬のような潤んだ瞳(笑)で
見つめてくるウェイドに
いたずら心が働く。

「ダメって言ったらどうすんの？」

顔がニヤけそうになるのを堪えて
平静を装って、いつも通りに返す。

「え、ダメなの…？」

ウェイドの顔が仔犬から
しょんぼり顔に変わる。

｢じゃあ、力ずくで…｣

｢いや、人としてダメだろそれ｣

しょんぼり顔のまま、襲いかかる振りをするので
ツッコミを入れる。

｢冗談冗談！俺ちゃんは紳士だからね！！
そんな、無理矢理なんてしないよ！｣

ぱっ、と体勢を直してドヤ顔になる。

｢ドヤ顔するほど偉いことでもないからな？｣

ため息を1つ吐いて、立ち上がる。

｢Aちゃん？｣

頭にはてなマークを浮かべているウェイドを
尻目にベッドへ向かうためにソファの後ろに移動する。

｢疲れたから寝る～｣

｢あ！俺ちゃんも一緒に寝…ｯ！？｣

ウェイドが振り返った瞬間、身を屈めて
ケロイドだらけの、少しカサついた頬に
キスをくれてやる。

｢今一緒に寝たら確実に
18タグ付けなきゃいけない展開になるからヤダ｣

だから、着いてくるなよ？、と言い残し
硬直したウェイドを置き去りにして
部屋を後にした。