最後のふたり。 (ページ1)

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幼馴染の彼女。ページ1

「A、痛いとこない？」

「A、これあげる」

「A、ノートうつした？」

「A、起きて」

「A、好き嫌いはだめ」

小さい頃からいつも私の隣にいて、いつも私の世話をしてくれていた、幼馴染のギョンス。
あまりにも小さい頃から一緒にいたから、いままでもこれからもこの先も、きっと私の隣にはずっとギョンスがいるんだろうなって、そんな甘い考えをしていた。
どんな理由であれ、ギョンスが私の名前を呼ぶ声が好きだった。
ギョンスが好き嫌いはだめって言いながらも、私が嫌いな食べ物は食べてくれる、ギョンスが好きだった。
朝、起きるのが弱い私を優しく起こしてくれるギョンスが、好きだった。

ううん、今もずっとギョンスが好き。
いつからとか分からないけど、私はずっとギョンスが好き。

わがままで泣き虫で意地っ張りな私をいつも一番に受け止めてくれるのはギョンス。

こうやってこうして、大人になって、ギョンスと結婚して、赤ちゃん産んで、幸せを築いていくんだって思ってた。

そう思っていたのに、ギョンスに彼女ができた。

それはもう可愛くて可愛くて、天使みたいで
私とは正反対の女の子。

いつも私だけに世話を焼いていたギョンスはいなくなって、
彼女を愛おしそうに見つめるギョンスがいる。

幼馴染って何なんだろう。
恋人って何なんだろう。

小さい頃から今までずっとギョンスに世話されて生きてきたから、私はギョンスなしでは生きられなくなったっていうのに。

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