どうも特級番外編です。 (ページ1)

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充電＿五条ページ1

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五条「充電させて」

その言葉は信頼できない。

高専2年生になってから、
五条が住んでいるマンションに
行く機会は少なくなった。

しかし、たまにこうやって急に女子寮に入ってくる。

『なにしてんの』

五条「ん〜？充電」

ベッドに座り、本を読んでいると
いきなり入ってきて、
背後に座り、お腹に手を回し、
スリスリと頭を肩に擦りつけてきた。

長い両足の間に座っている状態になり、
長い腕に胴体を拘束されている。

『…』

五条は決まって、
かなり重めの任務終わりのときに寮へやってくる。

“充電”

どうやら抱きしめるだけで、体力が回復するらしい。

五条は反転術式できるから、
正直充電という言葉とは程遠いはずなんだけど。

五条「…」

まぁただ抱きつかれてるだけだから、
読書に支障をきたすわけではなかった。

さっきまで読んでいたのはミステリー小説。
棘に勧められて、やっと半分ぐらいまで読み、
犯人は誰なのか、主人公の謎解きが始まろうとしていた。

五条「それ、なんの本？」

耳元で五条がそう尋ねた。
どうやら顎を私の肩に乗せて、本を見ていたらしかった。

『ミステリー小説だ。棘に借りた。』

そう答えて、また文章に目を落とした。

五条「…俺がいるのに本のほうが大事なんだ。」

『あ、ちょっと、』

胴体に回していた手に本を取り上げられ、
丁寧にしおりを挟んで、ベッド横にある机に置かれた。
そして、次は腕ごと手を回されて、拘束され、
より五条の胸と私の背が密着する。

『五条…？』

抱きしめる腕の力が強くなる。

そして、私の首や耳の後ろに、顔を押し付ける。

唇を押し付けているのか、
頬を押し付けているのか、
それはわからなかった。

だけど、五条はなにかを求めている。

『ｵｲ…待て、』

突然、制服の間から大きな手が侵入し、直接腹に触れた。反射的に身体が反応し、身を捻る。

五条「待てない」

人類最強と言われる五条悟に抑え込まれ、
どうあがいても抵抗できないことはわかっていた。

『ｯ……』

耳をカプリと食べられる。
腹に爪を立てられる。
私の胴や足もその長い脚に絡ませられる。

その行為が本気で嫌なわけじゃない。
だけどここで抵抗しなければ
今後の私の体力が持たなくなる。

五条「今日はしっかり充電させてね」

私の耳を食べながらそう言った。

また、こうやって流される。

奴の“充電”という口実は、

やはりどうも信頼できない。