5体の敗戦 ページ48
夏油と獏は、遠くからAの姿を見ていた。
「…これで5体目」
獏はつばを呑み込んだ。
彼女は次から次へと現れる特級仮想怨霊を祓っている。
まるで現れた虫けらを殺すように簡単に…
五条悟とはちがう異質な光景だった。
「うーん、これじゃあ何体あっても彼女には足りないね。
そろそろ帰ろうか、獏」
「いいのか?」
「彼女の術式が見れたから、少し満足したよ。」
立ち上がり去ろうとする夏油に獏は口を開いた。
「…夏油、あの術式は俺の手に負えない。」
獏の言葉に夏油は足を止めた。
「物理的な術式かと思ってたけど、あれは割と真人寄りだ。しかも真人より厄介な術式___あいつから術式を奪えたとしても、暴走するだけだ。」
「あぁ、そういえば前にAの術式を奪おうって話てたね。あれは、嘘だよ。とりあえず漏瑚を納得させるためについただけ。」
「な…」
「とりあえず山縣Aは厄介だけど五条悟ほどじゃあない。五条悟を封印するときだけ、動けないようにしておけば、後は特に困らないよ。_______獏には別の役目がある。そのときに頑張ってくれたらいい。」
そういい夏油は、その場を後にした。
獏も去ろうとしたが、
一瞬だけAと目が合ったような気がした。
でも、Aはすぐに別の呪霊と交戦をはじめた。
「…」
獏は少しだけ立ち止まったが、すぐに夏油の後に続いた。
.
『…』
無惨にも散った呪霊、
そして周辺の木々は倒れ、草は枯れていた。
全員喋れる呪霊だった、と思いながら、
残穢を見ながらAは電話を入れた。
『新田。』
「はいっす」
『私がいた場所にはかなりの残穢がある、消える前に早めに調査を。私は今からすぐに里桜高校に向かう。』
そういい、Aは電話を切った。
戦闘中、一瞬だけ誰かと目が合ったような気がした。
『…』
気のせいか、とAは高校へ急いだ。
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.(プロフ) - レナさん» コメントありがとうございます。お待たせしてしまって申し訳ございません。これからもよろしくお願いします🙇♀️ (10月4日 22時) (レス) id: e37fca8de3 (このIDを非表示/違反報告)
.(プロフ) - ツバキさん» 読んでくださり、ありがとうございます。これからも少しずつ更新していくのでよろしくお願いします🙇♀️ (10月4日 22時) (レス) id: e37fca8de3 (このIDを非表示/違反報告)
.(プロフ) - いおりさん» コメントありがとうございます。更新は遅くなりがちですが、これからもよろしくお願いします🙇♀️ (10月4日 22時) (レス) @page37 id: e37fca8de3 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - めっちゃ面白いです!!!次の更新楽しみにしてます!!! (9月24日 15時) (レス) @page37 id: 804790a45e (このIDを非表示/違反報告)
ツバキ(プロフ) - 面白すぎて一気見ました!!最高です更新楽しみにしてます! (9月19日 21時) (レス) @page37 id: 340cc653a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:. | 作成日時:2022年8月30日 22時