生得領域へようこそ ページ5
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“一度、悠仁と話してみるといい。”
そう言われたAだったが、
一ヶ月ほどの任務を終えて高専へ戻ろうとしていたとき、
虎杖悠仁の訃報を耳にした。
『…』
少年院に現れた呪霊は宿儺の指を取り込んでおり、
特級相当の強化された呪霊となっていたらしく、
そこに一年生3人が派遣され、虎杖悠仁は死亡。
同じ一年生の伏黒恵と釘崎野薔薇も重傷を負った。
五条「一年の派遣はあり得ない。」
霊安室。
激怒している五条、今にも解体を始めそうな家入、青ざめている伊地知。そんな、カオスな空間にAは入り込んだ。
まさかAが来ると思わず、唖然としている3人。
〘 そうだ。取引をしよう。 〙
〘 貴様にとって有益な取引だ。〙
Aの耳にだけ、聞こえる宿儺の声。その声に呼ばれるように、虎杖の死体の元へと歩みだした。
そして何を思ったのか、
五条「?」
家入「?」
伊地知「??」
虎杖のポッカリと空いた胸に手を当てる。
『…宿儺はまだ生きてる。虎杖も、まだ死んでない。』
そう言い、ズボォォッ!!と、
虎杖の胸に自身の手を奥深く入れ込んだ。
五条「?!?!」
伊地知「ェ…」
乾ききった身体からは血は飛び散ることはないが、
その異臭が部屋に充満した。
家入「…なにやってんの、」
『…』
その瞬間に、凄まじい呪力に包まれる。
家入「ッ!!」
五条「離れろ、硝子!!」
赤いような、青いような、紫色のような炎に包まれるAと虎杖。それが呪力であることはわかりきったことだった。
その呪力に込められているのは殺意だけだった。
『…ッ』
Aの表情は苦しさで歪み、立っているのもやっとの状態であった。しかし、虎杖の身体に手を入れたまま、呪力を送り続けていた。
『ウッ……』
遠のく意識。
そうして気づいたときには、
〘 無理やり入って来たか、小娘。 〙
Aは宿儺の生得領域に入り込んでいた。これはAのもう1つの術式であった。詳しいことはわかっていないが、肉体、魂、呪というものが深く関係している。
Aは無意識のうちに宿儺の魂に触れていたらしい。
〘 まぁ良い、折角の機会だ。歓迎してやろう。〙
上からAを見下ろす両面宿儺は、足を組み、ただケヒヒと笑っていた。
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.(プロフ) - レナさん» コメントありがとうございます。お待たせしてしまって申し訳ございません。これからもよろしくお願いします🙇♀️ (10月4日 22時) (レス) id: e37fca8de3 (このIDを非表示/違反報告)
.(プロフ) - ツバキさん» 読んでくださり、ありがとうございます。これからも少しずつ更新していくのでよろしくお願いします🙇♀️ (10月4日 22時) (レス) id: e37fca8de3 (このIDを非表示/違反報告)
.(プロフ) - いおりさん» コメントありがとうございます。更新は遅くなりがちですが、これからもよろしくお願いします🙇♀️ (10月4日 22時) (レス) @page37 id: e37fca8de3 (このIDを非表示/違反報告)
レナ(プロフ) - めっちゃ面白いです!!!次の更新楽しみにしてます!!! (9月24日 15時) (レス) @page37 id: 804790a45e (このIDを非表示/違反報告)
ツバキ(プロフ) - 面白すぎて一気見ました!!最高です更新楽しみにしてます! (9月19日 21時) (レス) @page37 id: 340cc653a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:. | 作成日時:2022年8月30日 22時