強さの秘訣はなんですか ページ9
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伏黒恵
手合わせは一瞬だった。
真希「恵のためにも、全力でやれ。」
と、言ったあと、
いつの間にか山縣さんが俺の上に乗っていて、
俺の耳横の地面に拳を突きつけていた。
伏黒「…！」
圧倒的だった。
実力差がありすぎると、
どこがどう強いのかわからなくなる。
まさにそれだった。
『…あ、ごめん、』
『立てるか？』
と、すぐに山縣さんは手を差し伸べてくれた。
伏黒「…はい、ありがとうございます…」
その小さな手を掴み、立ち上がる。
これが特級呪術師の強さ…と、ただそう思った。
当の本人は余裕そうに2年の人たちと笑っている。
棘「……高菜」
『あ、』
地面を思いっきり殴ったから、
山縣さんの手から血が出てしまっていた。
『まぁすぐ治るでしょ』
と本人はまるで他人事のように言った。
真希「これ、恵食らってたら顔面なかったかもな」
パンダ「ひぃー、怖すぎる」
棘「お、…おかか」
山縣さんは3人のいじりを気にせずに、
血が出ている握りこぶしを見て、
なにかを考えているようだった。
『…』
それを見た3人も顔を見合わせていた。
伏黒「あの…どうやったら山縣さんみたいに強くなれますか？」
だから、声をかけてみた。
すると顔を上げて、じっと俺の目を見る。
吸い込まれそうな透明感のある茶色の瞳だった。
『…さぁね……。
そういうのは五条に聞いて。』
返ってきたのは淡々とした回答だった。
伏黒「…」
『大丈夫、心配しなくても強くなるよ。』
伏黒「…」
『たぶん』
パンダ「たぶんかよ！」
でも、そう言い、パンダ先輩にツッコまれて、
またAさんは笑った。
．
夕方になって、自主練が終わった。
伏黒「あ、俺、伊地知さんに呼ばれたので、
先に帰っててください。」
パンダ「そうなのか。じゃあ、先に戻ってるからな。」
棘「しゃけ」
パンダ先輩と狗巻先輩は先に寮へ戻った。
いつの間にか禪院先輩と山縣さんは居なくなっていた。
恐らく二人も寮に戻ったんだと思う。
伏黒「…」
伊地知さんのところへ向かう途中も、
伊地知さんから次の任務のことを聞いてる時も、
そこから寮に帰っている道中も、
山縣さんのことで頭がいっぱいになっていた。
伏黒「……」
こんなにも落ち着かないのは、久しぶりだった。
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すずのあい(プロフ) - どうも特級呪霊ですが凄く素敵で、続きがあるのがとても嬉しいです。ありがとうございます。作者様の文章とても好きです、応援してます。 (2023年3月22日 4時) (
レス) id: 9d705cdcb3 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - このお話はどうも特級呪霊です。の続きですか？同じ主人公ですか？ (2022年12月12日 19時) (レス) id: 8c92803490 (このIDを非表示/違反報告)
0000(プロフ) - 杞鞠さん» コメントありがとうございます。私はとしまえんに行ったことがなく、閉園する前にあのメリーゴーランドに乗ってみたかったのでお話に出させて頂きました。私の憧れと杞鞠様の思い出が一致したようでとても嬉しく思います。 (2022年10月9日 12時) (レス) id: 2200f9fcc5 (このIDを非表示/違反報告)
杞鞠(プロフ) - コメント失礼します。【としまえん】が出てきて、つい懐かしく感じコメント入れてしまいました。思入れのある場所もお話に組み込まれて嬉しいです！ありがとうございます。 (2022年9月24日 3時) (レス) @page36 id: 6ec4929f5b (このIDを非表示/違反報告)
0000(プロフ) - あむさん» ありがとうございます！そのようなご感想を聞けてとても嬉しいです☺️これからもよろしくおねがいします！ (2022年8月19日 20時) (レス) id: 7f6e3c2139 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：0000 | 作成日時：2022年5月14日 23時
