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助けてくれるのはいつも同じ ページ21










伏黒「あの、大丈夫ですか、顔色、…悪いですよ。」


 
さっきまで少し苛ついていた伏黒は心配そうな顔をしていた。それほどに、私は追い詰められていたんだと思う。




『構うな。大丈夫だ。』


伸ばされた手を払う。
でも、その手を伏黒がに掴まれた。




伏黒「……でも、」

『頼む…。伏黒。今は構わないでくれ。』

伏黒「Aさん、」

『いいから…ッ!』





久しぶりに心臓がバクバクした。あの男に殺される直前に感じたときと同じような恐怖に襲われる。

また、死ぬかもしれない。

嫌だ。…死にたくない。

私は、死にたくない。






五条「なーにやってんの、二人で仲良くしちゃってさぁ。」

突如、五条悟が目の前に現れた。
おかげでハァ…ハァ…と、心臓の速度がゆっくりになった。



五条「…」

『…』

五条と目が合う。奴の六眼にはきっと筒抜けだと思う。



五条「…取り込み中悪いんだけど、A借りていい?」

伏黒「あの五条先生、今Aさんの体調が」

『…』

五条「うん、そうみたいだね。僕が面倒見るよ。」

そのまま、俵のように担がれた。




『!?』

五条「じゃ、恵。またね」

伏黒「?!」




物申す前に五条は私を別室へ運んだ。そして、何も言わずに優しくソファに下ろしてくれた。


五条「顔色も悪いし、汗も酷い。なにがあったの?」

五条の長い指が額に当たる。
何か言おうと思っていたけど、それを言う気力もない。


『…』

隣に五条が座り、抱き寄せられた。
震える背中を擦られる。



『五条…』

五条「ん?」

『最近、昔の夢をよく見るんだ。
私は口元に傷のある男に、殺されたことがある。
生け捕りにするといって、手足を切り落とされた。
その夢ばかり見てしまう。』

五条「…」


私は五条に縋り付く。
それほどに私は弱くなっていた。



『……伏黒を見ると、
何故かそいつを思い出すようになってしまった…。
だから、今、すごく辛いんだ。』



五条の胸に顔を埋める。



五条「大丈夫。…不安にならなくていい。
もうその男はこの世にいないから。」

『…すまない、』

五条「いいよ。気にしないで。」



五条に抱きしめられると、眠気が襲ってくる。

最近の寝不足のツケが一気に回った。



『…』


ウトウト、と、

そのまま瞼を閉じた。

自分じゃないナニカに怯えている→←夢で見る過去



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すずのあい(プロフ) - どうも特級呪霊ですが凄く素敵で、続きがあるのがとても嬉しいです。ありがとうございます。作者様の文章とても好きです、応援してます。 (2023年3月22日 4時) (レス) id: 9d705cdcb3 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - このお話はどうも特級呪霊です。の続きですか?同じ主人公ですか? (2022年12月12日 19時) (レス) id: 8c92803490 (このIDを非表示/違反報告)
0000(プロフ) - 杞鞠さん» コメントありがとうございます。私はとしまえんに行ったことがなく、閉園する前にあのメリーゴーランドに乗ってみたかったのでお話に出させて頂きました。私の憧れと杞鞠様の思い出が一致したようでとても嬉しく思います。 (2022年10月9日 12時) (レス) id: 2200f9fcc5 (このIDを非表示/違反報告)
杞鞠(プロフ) - コメント失礼します。【としまえん】が出てきて、つい懐かしく感じコメント入れてしまいました。思入れのある場所もお話に組み込まれて嬉しいです!ありがとうございます。 (2022年9月24日 3時) (レス) @page36 id: 6ec4929f5b (このIDを非表示/違反報告)
0000(プロフ) - あむさん» ありがとうございます!そのようなご感想を聞けてとても嬉しいです☺️これからもよろしくおねがいします! (2022年8月19日 20時) (レス) id: 7f6e3c2139 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:0000 | 作成日時:2022年5月14日 23時

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