進むお隣さん ページ35
迷惑じゃなかったら、と包まれたそれを受け取った。一瞬にして理解した。今、俺は幸せな気持ちでいっぱいだ。こんなに幸せでバチが当たってしまうんじゃないかってくらい思ってる。
「お弁当……！」
「簡単なものですけど……」
「ありがとうございます、ありがとうございます……」
ぶっちゃけ食べずに取っておきたいけど流石に気持ち悪すぎてドン引かれると思うからしっかり食べます。そうだよね、そういうこともあるよね。恋愛小説みたいな展開で俺は嬉しさと顔の緩みを隠せない。
「あの、えっと」
ちょっとだけ、近づいてもいいだろうか。馴れ馴れしいって思うだろうか。お隣さんから、恋人として、近づいてもいいだろうか。
「……A、さん」
「……へ」
あ、と思った。彼女の顔がみるみる赤くなるのを見た。かくいう俺も耳が熱い。
「あ、え、も、もし良かったら明日も作りますから！ 今日はもう行きますね！」
「へあ、え、はい、いってら、っしゃい……」
顔が真っ赤で、びっくりした顔をして。写真みたいに鮮明に蘇る。俺の心の中のアルバム。彼女で埋まっていく。
「名前で呼んじゃった……」
Aさん、Aさん。心の中で呼んでみる。慣れなきゃ。次も名前で呼んでみたい。名前呼ぶ度にあんな顔されたらきゅんきゅんしてしまう。
「めっちゃ恋人みたいだ……」
いや恋人なんだよ、と。ツッコミを一人で入れて、俺も仕事へと向かうことにした。貰ったお弁当を、大事に鞄にしまって。
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たたた - これを探していたんですよ！？！？運命…！？愛読してます…ありがとうございます… (2021年10月20日 23時) (
レス) @page40 id: d4b8270ffa (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ - なんだこの神作品は…質感が素晴らしすぎる (2021年10月5日 18時) (レス) @page42 id: 73805a2461 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん(プロフ) - 550さん» 修正しています。ありがとうございます (2020年8月30日 8時) (レス) id: 19a7823a34 (このIDを非表示/違反報告)
550 - 告白とお隣さんの所 相手の名前が表示されていないです。 (2020年8月30日 6時) (レス) id: 56664050fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷりん | 作成日時：2020年7月20日 12時
