酔いどれのお隣さん ページ13
「別れが急すぎるのよ！ 浮気してたんじゃないかってさあ！」
「いやー、Aさんはいい男見つかりますって」
私も藤山さんも、いつの間にか打ち解けていた。藤山さんは私の話をしっかり聞いてくれる。というか私はいいけれど、藤山さんはそんなに飲んで大丈夫なのかな。
「もうそんな男のことは忘れてパーッと飲んじゃえばいいんですよ！」
「そうですよね〜！ ゲームの話でもしましょう！」
「最近なんのゲームやってます？」
「えー、最近私好きな実況者さんが……」
あー！ あのゲームね！ と藤山さんは笑った。藤山さんが笑うところ、初めて見たかもしれない。というか藤山さんもこのゲームしてるのかな。
「俺やってますよ！ あのキャラクターが……」
楽しい。とても楽しい。こういう話ができる友達が欲しかった。藤山さんと話していると、時間があっという間に過ぎていく。いつの間にか１２時を回っていた。
藤山さんは完全に酔っていて、ウトウトしている。今にも眠ってしまいそうだった。それは流石にまずいと思うので、藤山さんの肩を叩く。
「藤山さん、そろそろお開きにしましょうか」
「う、うーん……動画撮らなきゃ……」
「動画？ 藤山さん寝ぼけてます？」
「動画……」
うん？ 動画を撮る？ 藤山さんもゲーム実況とかしてるのかな。それはそれで是非ともお目にかかりたいと思う。今度藤山さんに聞いてみよう。飲みすぎて覚えてないかもしれないが。
「藤山さん〜……」
「……う、わ……おはようございます……」
「おはようございます。藤山さん、今日はもう休みましょう」
「うう……すみません……」
藤山さんに再び水を飲ませている間に私はある程度部屋を片付ける。キリのいいところで神崎さんは立ち上がった。
「俺が持ってきた物は、俺が持っていきますね……」
「肩貸しましょうか？」
「いや！ 大丈夫です！ お構いなく！」
そう言いつつも、藤山さんの足取りはフラフラとしている。玄関まで見送るが、少し心配だ。倒れたりしないかな。
「玄関で大丈夫です……夜も遅いし……おやすみなさい」
「本当に大丈夫ですか？ 水飲んだりしてくださいね」
「ありがとうございます……」
ふらついた足取りのまま、藤山さんは自分の部屋へと帰っていく。ドアが閉まる音を確認して、無事に部屋に入れたんだなと安心した。
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たたた - これを探していたんですよ！？！？運命…！？愛読してます…ありがとうございます… (2021年10月20日 23時) (
レス) @page40 id: d4b8270ffa (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ - なんだこの神作品は…質感が素晴らしすぎる (2021年10月5日 18時) (レス) @page42 id: 73805a2461 (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん(プロフ) - 550さん» 修正しています。ありがとうございます (2020年8月30日 8時) (レス) id: 19a7823a34 (このIDを非表示/違反報告)
550 - 告白とお隣さんの所 相手の名前が表示されていないです。 (2020年8月30日 6時) (レス) id: 56664050fd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷりん | 作成日時：2020年7月20日 12時
