"本当"ってやつですよ ページ5
私のママとパパは、お世辞にも良き両親とは言えなかった。
ママが16歳のとき、私は産まれた。
名前は莇A。
お金がなかったのか、私が可哀想に思ったのか。
ママは私をおろさなかった。
でも、16歳と言えば青春ど真中。
ママは遊びに行けず、私の子守りをずっとしなきゃなんなくて、
ひとりで泣いてたこともあった。
パパは幸い、私を産んでも
ママの事を好きで居続けてとうとう私が5歳のときめでたく結婚した。
私はパパと手をつないでカーペットを歩いて、3人で切った美味しいケーキを食べた。
でも、私が成長するにつれてママの私に対する態度が悪くなっていった。
小さかった私は風邪を引いてると思って一日中離れなかった。
したらお酒を飲んで、ママはこう言った。
"あんたなんかうまなきゃよかった。"
この言葉が耳に焼き付いて洗ってもとれん。
私は存在することが否定された気がして思いっきりわんわん泣いた。
青春を私に奪われた悲しみや恨みがあるんやと思う。
そりゃそうだ。
皆がカラオケで踊ってんのに自分だけ毎日地獄のような日々。
私だったら耐えらんない。
それでもご飯はちゃんと作ってくれた。
パパは私が生まれたとき18歳。
高校中退して夜遅くまで働いて、それでも安い給料。
ママはそんな毎日に嫌気が指して音をたてて崩れてった。
それでとうとう、
私が小学5年に進んで、家に帰ってきたとき、
リビングの机の上におかれた一枚きりの手紙を読んで絶句した。
手紙の内容はこうだった。
"Aとパパへ
私はもうこの生活にたえられません。
本当にごめんなさい。
特に、A、辛かったよね。
苦しかったよね。
愛してあげられなくてごめんなさい。
お母さんでいてあげられなくてごめんなさい。
側にいてあげられなくてごめんなさい。
でも、最後にあなたの寝ている顔を見て、
可愛くてとても愛しい。そう思った。
二人とも、大好きでした。
さようなら。バイバイ。ママより。"
その日、私は大声を出して休むことなく泣き続けた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 221人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「愛され」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もも - - リクエストなんですけど、、、桐崎栄二で未成年夢主がタバコ吸ってたときの反応書いて欲しいです！→タバコ吸ってる理由がじ、さつするため (8月3日 7時) (
レス) id: 9398971da7 (このIDを非表示/違反報告)
ra isおむ(プロフ) - 白猫とみせかけてアルビノの黒猫さん» コメントありがとうございます！精一杯努めさせていただきます！ (2019年4月20日 16時) (レス) id: f165d52920 (このIDを非表示/違反報告)
白猫とみせかけてアルビノの黒猫(プロフ) - 恋愛編、、見てみたいです！！ (2019年4月4日 13時) (レス) id: 18a6a661ff (このIDを非表示/違反報告)
ra isおむ(プロフ) - ふぁいなのさん» コメントありがとうございます;-)後々出てくるかも！しれないです！引き続きお楽しみください！ (2019年3月25日 23時) (レス) id: f165d52920 (このIDを非表示/違反報告)
ふぁいなの - アバの誰なんだ...続き待ってます！ (2019年3月25日 21時) (レス) id: 468f3e0f33 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ra isおむ | 作成日時：2019年3月15日 0時
