刑務所には、もう一人。2【日常組】

刑務所生活65 ページ19

Aside

「おはよう皆の衆」

「おはようございまーす」

また新しい日。いつも通り…ならいいけど…

…なんかありそうな予感がするんだよなぁ…

「早速だが確認したいことがあってだな、誰か「木の柵」を持っていないか?」

「木の柵!?」

…あ〜、速攻でフラグ回収車来たよ。絶対なんかあるよね!?

「木の柵…持ってません」

「持ってないです」

「そっか…持ってないか…特に聞きたいのは9番と8番なんだが」

「木の柵!?」

さっきと反応同じなんだけど!?

「普通持ってないですけど…」

「本当に持ってませんよ!?」

なんか知らない間に壊してたとか……じゃないの?

「持ってないか…実はだな、えー、食堂の調理室の奥、非常用食料庫の柵が一つ壊されてる!」
　
「はぁ!」

あ、あそこか。あの松明とかあった場所か。あそこなら死神くん入ってないね。

「あそこなら8番と9番しか入ってないが…」

『良かったね、今回は日数減らされないよ、死神くん!』

「僕毎回減らされる前提なんですか…?!」

「何なら今荷物検査してもいいですよ?」

「私が聞きたいのはどっちが壊したかだ」

「壊してないですよ!だってただただひたすら骨粉で畑作ってただけですから」

…犯人お前だろ。ひたすら骨粉で畑作ってないだろ。

「じゃあ何故壊れてるんだ?」

「知らないですよ!」

うーん、やっぱもう一回読んだ推理小説をまた読むのと同じ気分だわ。もう答えを知ってるのにこんなの見てもつまらない。やっぱ推理小説は図書館で借りるべきだね。関係ないけど。

「そうか…じゃあもう一つだ…




,




,





＿釣り堀の水の中の栓が誰かに抜かれており、それが外に通じる通路へとなっていた…
…この事について説明を求めたいんだが」



…あら、ピンチ。(他人事)

勿論何も言えるわけもなく二人は沈黙してた。構わず看守は言葉を続ける。


「釣り堀の所、水を抜くための栓があるのだがそれが何者かによって抜かれていた。しかもそこを出てみるとなんと外に通じてるじゃないか!」

…朝看守がなんか釣り堀の水を抜きに行くとか言ってたな。

「＿正直に名乗り出ろ。まぁ残念ながらこういうときはどうするかって知ってるか?」

「知らないです」

「【疑わしき者は罰せよ。】だお前ら二人とも日数を減らさせてもらう」

「なんでだよ!?」





＿猛烈な抗議、しかし看守はその手を緩めない。絶対絶命の二人。果たして挽回できるのか。

…こういうのやってみたかっただけなんです…

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