虎の娘《３》 (ページ47)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:46,371 hit

. ページ47

・

次の日、あの中の誰かが洩らしたのかネットニュースに【鈴木 Aデビューのチャンスを逃す】という見出しで記事が載っていた。

もちろんそれはみんなも読んだみたいで楽屋に入ると一斉に囲まれる。

宮近「…これ事実？」

内容は、私にソロデビューの話が来たこととそれを7人と活動し続けたいからと断ったこと。

決定事項のソロカウコン以外は全て書かれている。

A 「昨日、打ち合わせって言ったでしょ。その時の話」

松田「…トラジャが好きって急に言い出してたのそういうこと？」

控えめに聞いてくる元太の言葉に頷く。

松倉「え、それ虎者初日だよね？そんな前から言われてたの？」

A 「その時はほのめかすっていうかちょっとそれっぽいこと言われてただけだったんだけど…」

川島「Aちゃん賢いから全部理解しちゃったってことか」

宮近「…トラジャを選んでくれてありがとう」

結局元太に言われてからも宮近には相談しなかったから、少しだけ後ろめたい気持ちもあったけど素直にそう言ってもらえて嬉しくなる。

A 「私は一生トラジャだよ」

吉澤「あんなに毎日辞めたいって言ってたのに(笑)」

A 「うるさいな」

みんな色々言ってくるけどその顔は本当に明るくて、ちゃんとメンバーで居ることを喜んでもらえているんだと思って嬉しくなった。

これからも私は一生トラジャとして生きていく。

中村「…ちゃんとトラジャのこと好きになれてたんだ」

A 「当たり前じゃん。だってトラジャのメンバーってみんなだよ？好きにならない方がおかしいって」

中村「それは分かんないけど(笑)」

今もずっと騒がしいみんなを見て改めてこのグループが好きだと思った。