虎の娘《３》 (ページ35)

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それから時系列に沿って質問に答えていった。

山田「Travis Japanさんに加入してから変わったことはありますか？」

相槌はタメ口になるのに質問を出す時は台本をそのまま読んでいるのか必ず敬語になるひかりちゃんに愛おしさを覚えながら考える。

A 「ん～、やっぱり一番はプロ意識かな。私正直アイドルって興味本位で始めた仕事だったから何となく楽しかったらそれだけでいいやって思ってたんだけどトラジャで初めてそれじゃダメなんだって気付いて。もっと上に行きたい、完璧なものを届けたいって思うようになったのはトラジャに入ってからかも」

山田「プロ意識凄いよね。あの時の3人にしか会ったことないけど、ライブでも無い数分の動画のために何回も撮り直して本気でファンの方に喜んでもらえるようにって踊り続けてるところ格好良かった」

A 「みんな私のこと『真面目』だって褒めてくれるけど、それを作ってくれたのは紛れもない7人なんだよね。みんなに着いていくだけでも必死なのに、そのみんなが常に向上心で溢れててファンの方のことを考えてるから迷惑かけないために置いていかれないようにがむしゃらにやってるだけなんだよ、私」

つい熱く語ってしまって恥ずかしくなるけど、ひかりちゃんは真面目な顔をして聞いてくれていた。

山田「…Aちゃんのすぐにメンバーさんのことを立てちゃう癖可愛くて大好きだけど自信もっていいと思うよ、私。きっかけは何だったとしても真面目なのは事実だし今の実力がメンバーさんに劣ってないのも事実。あの時から女の子なのにすごいなって思ってたもん、もっと自慢していいよ」

まっすぐ目を見つめてそう言ってくれるひかりちゃんの言葉に思わず泣きそうになってしまう。

でも、今はそんな場面じゃないから軽くお礼を言って次の質問に移ってもらう。

山田「えっと、じゃあ最後これからの目標をお願いします」

A 「目標は万人受けはしなくても良いからひとりでも多くの人を元気に出来るアイドルになることです。そしてずっとTravis Japanとして楽しく活動し続けたいです。何よりずっとメンバーとの関係を良く保つ！これが全て！！」

明るく言い切ると一通りの質問は終わったみたいだった。