. ページ17
・
でもうみの目はいつもの正直なまっすぐな目をしていていつもと変わらない嘘のない言葉を伝えてくれているんだと思った。
A 「逆に私がうみのこと嫌いになるわけなくない?」
中村 「だってお前の周りいい人いっぱい居るでしょ」
A 「だからって嫌いになる理由にはならないよ」
いつもと変わらない正直な言葉で話しながらいつもとは違うどこか自信の無い雰囲気もあるうみ。
A 「…なんか言われた?」
昔からうみの私への態度は周りと違い過ぎて賛否両論だった。
あれも雰囲気の悪かったトラジャの空気を誤魔化すためにやっていた話で裏では宮近と閑也と同じぐらい気にしてくれていたし、うみだけがあの時から毎日欠かさず隣に来て挨拶をしてくれていた。
多分今無意識のうちに荷物を隣に置いてしまうのもその名残。
だから私自身その距離感が好きだったし文句なんか無いけど、客観的に見ると酷いみたいで私たちだけは混ぜるな危険みたいな扱いをされている。
私の加入賛成派の方からの批判が全てうみに向いていたのも知っていた。
A 「私はうみの接し方嫌なんて思ったことないよ、ずっとあのままで居て欲しい」
中村 「違うよ何も言われてない(笑)ただ好きな子いじめちゃうくせが自分で嫌いになっただけ」
A 「…なに、?」
突然うみの口から聞くとは思わなかった言葉が出てきて思考が追いつかない。
分からない。
いつもみたいにキョドってる私を見て「女の子っぽい反応するなよ」とか言って欲しい。
中村 「抜け駆けダメだって言われてるからこれも店出たら忘れて欲しいんだけど、俺お前のこと好きだったんだよね」
A 「…は、」
彼氏なんて出来たことも無い、告白もされたこともしたこともない私にとってこの空気感はどうするのが正解なのか分からなくてひたすら戸惑っているとうみに笑われた。
中村 「マジで男絡み一個もなかったの?かわい」
いつもと同じバカにしたテンションで甘いことを言ってくる。
A 「私メンバーと付き合うとかそういうの…」
昔宮近に「アイドル以前に女の子として付き合う相手だけは冷静に考えろ」と言われてからそういう話からは逃げて考えたこともない。
285人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「TravisJapan」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美紀(プロフ) - 移行おめでとですコロナに気をつけてくださいね (2021年10月22日 8時) (レス) id: 3abf21e40c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:y | 作成日時:2021年8月24日 8時