虎の娘 (ページ44)

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部屋に入った途端とりあえずみんな荷物を置いてそれぞれ休憩し始めた。

松倉「ねえAめっちゃ景色綺麗だよ」

相変わらずテンションの低いうみの近くで荷物をまとめていると、宮近と元太と窓に走っていったまちゅが私の方を振り返ってそう言った。

A 「え、ほんとだめっちゃ良い」

如恵留が高い階を予約してくれたから夜景も綺麗だし、程よく星も見えて本当に綺麗だった。

私たちが窓のそばではしゃいでいる間も閑也と如恵留はホテルの配置を見て、しめちゃんが晩御飯の時間を確認してくれていた。

中村「…あ、あの車パトカーに追いかけられてる」

A 「なんでそんなとこ見てるの(笑)」

やっとテンションが上がったのかつられて窓に来たうみが来た瞬間近くの道路の方を指さして言った。

七五三掛「そろそろ行けるみたいだけど行く？」

松田「しめたちも見てから行こうよ」

元太がそう言ってみんな窓のそばに集まる。

川島「ホームページで載ってたより圧倒的にいいじゃん、シンプルにみんなで写真撮りたい」

宮近「え、撮ろ！！記念写真！」

ずっと夜景を撮っていた宮近の携帯で集合写真を撮って晩御飯に行くことにした。

川島「みんな好き嫌い分かれてるからビュッフェのところを選んでみました」

松田「え〜すごい！！これ全部食べていいの！？」

松倉「明日遊ぶってこと忘れちゃダメだよ」

最近なかなか休みも無くて、あっても家でゴロゴロすることが多かったからこんなに豪華なご飯を食べるのは久々でみんなテンションが上がっていた。

それを見て幸せそうに笑っている如恵留を見て私は幸せだった。

A 「うみ食べ過ぎじゃない？」

中村「本当に美味しいから！Aも食べてみ？」

お皿いっぱいに盛り付けて嬉しそうに食べているうみ。

数分前とは真逆のテンションでついていけないけど幸せそうで何よりです。

吉澤「Aはもっと食え。骨になるぞ」

A 「みんなが食べ過ぎなんだよ」

普段は割と落ち着いて冷静にまとめてくれる閑也もお皿いっぱい盛り付けていて楽しいのが分かって何となく嬉しかった。

そしてわいわいと騒がしくご飯を食べ終わって部屋に戻る頃にはもう9時を過ぎていた。