虎の娘 (ページ37)

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ヘアアレンジページ37

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今日は目覚まし時計より早く起きることが出来て家を出る時間まで余裕があったから、いつもはポニーテールだけど何となくセットをしていくことにした。

大学に行く時も基本ポニーテールでちゃんとヘアアレンジをするのは高校生の頃に友達と遊びに行った時以来だから思っていたより手こずってしまった。

でも時間がかかった分ちゃんと出来たと思う。

みんながどんな反応をするのかワクワクしながら家を出た。

宮近「え、なんかA雰囲気違う」

楽屋に入って一番に目が合った宮近がそう言ってくれて次第にみんな集まってくる。

七五三掛「これ朝からやってきたの？すご」

川島「やっぱりAちゃん器用だね」

仕事に行くためだけにこれだけ丁寧にしたのは多分初めてだからみんなにここまで褒めてもらえたことは無くて純粋に嬉しかった。

松田「アレンジ出来るの楽しそう。俺もそれぐらい伸ばそっかな」

中村「元太はやるな(笑)」

A 「元太今のままでも編み込みぐらいなら出来ると思うけど」

松田「どうやるの？」

そう言いながら髪の毛を触っている元太。

A 「でも私元太はそのままの方が好きかも」

私が小さく呟くように言うと、ちょっと拗ねたような表情をしながらもどこか嬉しそうにさっきまで座っていた椅子に戻って行った。

松倉「女の人って本当に髪型だけで印象変わるんだね」

A 「そんな違う？」

吉澤「全然違うよね、一瞬Aって気付かなかったもん」

A 「それは盛ってる」

来た瞬間から騒がしかった楽屋は少しずつ静かになってきてやっといつもの場所に荷物を置けた。

中村「なんで今日そんなアレンジしてきたの、デート？」

いつも輪から外れた時に話しかけてくるうみは今日も隣になったタイミングでそう声をかけてきた。

A 「違うよ、たまたま早く起きたからやってきただけ。すぐ彼氏ってことにするのやめな？」

中村「Aに彼氏居ないとか信じられないもん」

A 「ほんとに女の子騙すのだけは上手いね」

中村「いやお前口説いてもしょうがないでしょ」

そうやっていつもの調子でうみと言い合いをしているうちに仕事が始まる時間になった。