虎の娘 (ページ28)

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恋愛事情ページ28

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今日の雑誌撮影のテーマは「メンバー同士の秘密の恋愛」

今までメンバーに対して本気で恋心を抱いたことは無かったけど意外と7人はノリノリみたいでテンションが高かった。

A 「これって私とみんながってこと？」

宮近「いや別にペアは何も言われてないしどっちでもいいけど」

松田「俺はAちゃんとやりたい」

中村「お前下心しか見えないんだけど」

松倉「海人もなかなかだよ」

私が少し話しただけですぐに口が止まらなくなる。

普段もうるさいのに今回はテーマがテーマだから特に騒がしかった。

川島「とりあえずじゃあAちゃんとのペアはやろっか」

如恵留がさっとまとめてくれて一旦静かになる。

七五三掛「これでAちゃんに恋人が居たら面白いのにね」

私の方を見ながら悪魔な顔をして言うしめちゃん。

この人、絶対私が彼氏いない歴＝年齢なの分かってて言ってる。

A 「ほんとしめちゃんって可愛いくせに悪魔」

七五三掛「図星ですか？」

軽く睨んでもずっとニヤニヤして言ってくる。

これがうみだったら絶対喧嘩してたけどしめちゃんだとちょっと許そうって思っちゃうの悔しい。

宮近「でもシンプルにAの恋愛事情気になるかも」

A 「…何もないよマジで」

吉澤「楽屋だから良いじゃん、ちょっとだけ」

A 「本当に何もないって」

しつこく聞いてくるふたりから離れるように椅子に座って携帯を触り始めると、近くにいたまちゅが話しかけてきた。

松倉「ぶっちゃけずっとジャニーズに居て好きな人なんか出来ないでしょ」

A 「すごい自信だね」

松倉「いや俺がとかじゃなくて。ジャニーズっていい人いっぱい居るし」

A 「まあ確かにそれはそう」

少なくとも今まで加入したグループに居た人たちはみんな困ったことがあったらほぼ接点が無くても助けに来てくれて、礼儀もしっかりしてていい人ばっかりだった。

仕事だからって割り切ってやってたから好きになることは無かったけど普通の女の子なら好きになってたかも

今も騒がしいみんなを見ながら"確かにこの環境に慣れてたら好きな人も出来ないか"なんて生意気なことを思った