虎の娘 (ページ16)

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酒豪ページ16

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今日はついに念願のお酒デビュー

居酒屋に行ってメンバー全員に煽られても焼き鳥と烏龍茶だけで我慢してた私、本当に偉いと思う。

5月には誕生日を迎えて20歳は過ぎていたけど、なかなか勇気が出なくて芋っていたら元太に「そろそろ飲め」と怒られて今日初めて飲む。

松田「まず未成年で居酒屋来てる時点で絶対酒飲みだからね」

A 「元太が連れてきてたんじゃん」

川島「え～Aちゃんも飲むのか…なんか嫌だな」

A 「じゃあ帰っていい？」

そう言って立とうとすると横に居る元太に手を掴まれる。

A 「今日の元太怖い…」

松倉「元太飲むけど悪い酔い方はしないから大丈夫だよ」

A 「シラフで全部見てたから知ってるけど！」

全部見て元太がめっちゃ飲むのも知ってるから怖いんだよ。

出来ることならうみかしめちゃん辺りの近くに行きたいです…と思いながらそっちを見ると軽く微笑まれた。

松田「何にする？」

吉澤「元太めっちゃ飲ませようとしてるけどA匂いだけで酔ってたの覚えてる？」

中村「一緒にピーチウーロン飲む？」

松倉「あ、それでいいじゃん」

何も言ってないけど勝手にメニューが決められていく。

初めはコソッと元太に誘われてふたりだけで行くつもりだったけど、この様子を見るとふたりで行かなくて良かったと思った。

七五三掛「本当に元太とふたりで行こうとしてたのはバカ」

いつの間にか隣に来ていたしめちゃんが小声でそう言う。

A 「あれ、しめちゃんにその話したっけ？」

七五三掛「ちゃかが俺たちに相談してくれたからみんな来たんだよ、もしAちゃんがちゃかに言ってなかったらほんとヤバかったからね」

A 「だって元太優しいし」

七五三掛「男なんかみんな一緒だよ、間違っても恋人以外とふたりきりでお酒なんか飲んじゃダメだよ」

それだけ言うとさっきと同じようにみんなで笑い合うしめちゃん。

A 「しめちゃんとふたりとかもダメ？」

七五三掛「ダメ。お酒って怖いんだよ」

はっきりとそう言い切るしめちゃんはいつもとは少し違う気がした。

そんなことをしているとピーチウーロンが来た