好きのキモチ。【国見英】【影山飛雄】

キモチ。8 ページ9

京谷さん事件から数日後。




今日は練習が早めに終わったので、今は自主練の時間だ。





及「ねぇねぇ！今日さ、花火大会あるじゃん！みんなで行こうよ！」




スタメンみんなで休憩を取っていると、突然及川さんがそう言った。





『私はいいですけど.......及川さん、彼女さんと行かなくていいんですか？』




及「うっ...」





及川さんが気まずそうにしていると、花巻さんが口を開く。





花「あー、及川ね、こないだフラれたのよ。だから俺らと行こうって言ってんの」





及「ちっがうし!!.......いや、確かにフラれたけど、俺ら今年が最後だからみんなで行きたかったんだよ!!」





岩「何が嬉しくて男だらけで行くんだよ」





及「岩ちゃん、ひどいっ！」




岩「別に行かねーとはいってねーだろ。じゃあ7:30に校門な」





全-及「はい！」




及川さん以外は岩泉さんの言葉に返事をすると、帰り支度をするためにバラけた。




及「岩ちゃん.....！」




及川さんが岩泉さんに感動していると、私達の横を京谷さんが通る。




『あっ！京谷さんも行きませんか、花火大会』




京「...行かねぇ」




京谷さんを誘うが行かないと断られてしまった。





みんなで行きたかったな〜と思いながら片付けをしていると、及川さんに声をかけられる。







及「Aちゃん、花火大会だけどさ......浴衣着てきてくれない？」






『えっ、なんでですか？まさか私だけですか!?』





そんなの嫌すぎる。
なんで1人で浴衣着なくちゃいけないんだ。






及「さっき岩ちゃんも言ってたけどさ〜、男だらけじゃん？だから女の子の華やかさが欲しいな〜って思って☆」






うへぺろ的な顔をして及川さんがそう言うのを私は冷めた目で見ていた。






及「えっ、ちょっとそんな冷めた目で見ないでよ〜！大丈夫、俺も浴衣着てくるから！」





私の返事も聞かず、及川さんはじゃあよろしくね〜と言って部室に行ってしまった。







及川さん、強引だなぁと思いながら及川さんの背中を眺める。









『....浴衣、家にあったっけなぁ』







☆☆☆
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