好きのキモチ。【国見英】【影山飛雄】

キモチ。5 国見side ページ6

「うーん、たんこぶにはなっているけど脳しんとうとかは起こしていないから大丈夫よ。今は眠っているみたいだし、寝不足かしら」








慌てて保健室にたどり着くて先生に診てもらうと、こう言われた。





国「そう....ですか。」




ベッドで寝ているAを見て、安心する。







「Aさん、クマができているわね...。疲れが溜まっていたのかしら」





先生が眠っているAを覗き込みながら言う。





「あっ！ごめんなさい、国見君。私これから会議があるからAさんに付いててもらえない？」





先生は時計を見てこう言うと、忙しそうに保健室から出て行った。








Aが寝ているベッドの横に椅子を持ってきて、Aが起きるのを待つ。





ベッドに肘を置いていると、Aが急に喋り出した。






『ん〜....待っ..て...』







寝言だろうか。
待ってって何のことだろう。




と思っていると、急に手に温もりを感じる。








それはAが俺の手を握った事によって感じた温もりだった。







国「っ....！」






Aは今寝ていると分かっていても意識してしまう。









どうしようと思っていると、






『んっ.........あれ〜？ここは....?』






Aが起きた。








国「保健室。頭たんこぶ出来てるみたいだけど、大丈夫？」







『ん〜？なんで国見がいるの〜？たんこぶって....どこ〜？』






Aは寝ぼけているのか、ぽけーっとしている。








国「ここ。」







Aが寝ぼけてたんこぶの場所がなかなか見つけられないようなので、俺が痛くないようにたんこぶを触って教える。






後頭部にたんこぶがあるので、必然的に俺とAの距離が近くなる。







『あ〜、本当だ〜。けど痛くないから大丈夫だよ』




ふわっとAが笑う。








その笑顔をみて思わず、俺はAの肩に顔を埋めた。









『ひゃっ！国見？どうしたの？』







肩をビクンとさせてAが言う。









国「何がどうしたの？だよ....。








・









凄い心配した.....」






『ご、ごめんなさい...』









国「謝らなくてもいいけどさ.....






...お願いだから、あんま無理しないで。俺の事も頼って」









....いつも1人で頑張ってばかりで。








また今日みたいに倒れたりしたらって不安になる。









☆☆☆
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