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そうして途端に
真っ暗闇
何も見えない
何も感じない
何も聞こえない
かと思ったら、ポタポタと水が滴るような音だけ響くように
まさか......
領域展開.....
術式の最終段階であり、呪術戦の極致
......いや、そんなわけあるか
領域展開を会得している術師は数少ない
現に俺もまだ出来ないのに、領域を展開出来る程の呪力を持っているとは思えない新入りがそんなわけ
ポタ
ポタ
「君達は呪霊や呪詛師と戦う事に呪術を使って来た。でも私は術式を解けないからね、生きている時間全てが呪術演習。3年に直接転入出来るくらいの鍛錬は積んで来たと思うよ」
......声の方向は......
五「逆に言えばそれで領域展開出来るようになるわけ?夜蛾っちも出来ねーのに?」
「さすが、疑ってるね」
......やっぱりブラフか
つまりこれは領域ではなく幻覚
それなら
ポタ
ポタ
五「戦闘不能って殺さなければなんでもいいんだよね?」
「そうだね」
傑達には届かない範囲ギリギリで全方面に不可侵を拡張して、少しでも呪力反応があった場所に
......っ、そこか
五「先輩、近接、弱いんだって?」
「残念ながらね」
踏み込んで跳んだ途端に開けた視界
元の傑達がいる体育館
視線の先は相変わらず表情無く棒立ちの先輩一直線に、握った拳を本気で振りかぶって
ポタ
ポタ
夜「っ!待て悟!!」
硝子と同じ高襟で口元が見えづらくなってるAは、更に表情が
「.........」
五「少しくらいビビれよ。このまま当ててたらあんた死んでたよ」
「そのまま当てないって分かってたから避けなかったんだよ、五条君」
五「......まっ、これでいいでしょ!センセー、先輩降参するって
「ブアメードの血って知ってるかな」
五「は?」
「人間は3分の1の血液を失うと死んでしまう。そう伝えられた死刑囚は、目隠しをされた状態で足の指先に切り傷を入れられ、何も見えない状態で自分の血液が滴り落ちる音だけ延々聞いmた。
次第にその死刑囚は意識が薄れ、最終的には眠るように死に至った」
ポタ
ポタ
五「何言って.......」
「おやすみ」
五「.........」
バタンッ
「本当は血なんか出てなくて、ただ水の滴る音だったんだけどね」
夏「......悟?」
夜「......何をした?」
「ただ眠ってるだけですよ。すぐに起きます」
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のの(プロフ) - 題名、何か意味を含んでたら大変申し訳ないのですが日本語的に落とせない先輩が落ちるのか落とせない先輩を落とすまでのどっちかじゃないでしょうか… (10月14日 11時) (レス) id: e0871e0a38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∂ | 作成日時:2023年10月11日 0時