落とせない先輩を落ちるまで【呪術廻戦】 (ページ11)

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「それに比べて高専は全然人いないからね。快適だよ。それともう一つの理由は、演じ続けるのはちょっとしんどかったの。いけるかなと思ったんだけど」

夏「まさか、学校生活でも自身に幻覚を？」

「じゃないと変な噂回っちゃうんだ。君達だってそうだったでしょ？テレビの中じゃ普通なのにとかって。
呪術関係の事を理解出来る君達はある程度すんなりそれを飲み込めるだろうけど、普通の子達はそうは行かない。
気取ってるとか、怖いとか、逆にテレビでは猫かぶってるとか。
しかもそんな思惑は嫌でも全部聞こえて来る。そういうのは仕事の時だけで充分だったんだよね。
2年間頑張ってみたけどやっぱり疲れちゃって、だから来ちゃった」

夏「そうだったんですね......苦労お察しします.......」

呪術において、全呪術師に平等に適用されるわけじゃないが足し算引き算は重要な因子

その代表的な物に結界術や、天与呪縛がある

恐らく先輩は後者に当たるもので、
解けないとは言え常時展開でも底をつかない呪力量......を持っているのはこの六眼が否定しているから、恐らくほぼ呪力ロス0の高コスパで術式が使える

しかもその術式は、分かっているだけでも、広大な範囲の人間及び呪霊の意識を詳細に把握して、自在に高度な幻覚を見せる

そんなチート技を高コスパで展開し、他人の感情が手に取るように分かり操作出来る代償として、
表情を失い、人に感情を理解してもらえなくなった

まぁ無下限とか言うチート技を六眼で呪力ロス無しで使える俺が言う事じゃないし、術式自体の弱点が分かっていない今言えるのは......そんなところか

五「一個聞きたいんだけど、連ドラの演技って幻覚を見ながらやってるって事なんだろ？あんたの役って現状W主演の男に片想いしてるけど、それマジであの男好きになってるって事？」

「そうだよ。だからまあ、幻覚というよりもはや催眠に近い感じかな。もらった台本を読み込んで、その進行や設定を術式で、ね。内緒だよ？これ」

夏「なるほど、確かに飛ぶ鳥を落とす勢いの売れっ子女優になるわけですね。"演技派のリアルな演技"じゃなく、本当にリアルとは.....」

「うん、逆に言えばズルだけどね。五条君、そんな嫉妬する事無いよ。何をどう言ってもあれは本当の私じゃないし」

五「へっ！してねーよ！そんなの。俺を誰だと思ってんの？」

「ふふっ、夏油君が"また始まった"って言ってるよ」