殺せない猿、五条家の弱点2【呪術廻戦】

58 ページ8

「うぁ......鼻血ってこんなに出るもの......？」

家「まさか、これが普通だったら世の中もっと死んでるよ。確かに元々鼻は出血しやすい部位だけど。で？外傷無しでこれって、何があった？」

五「......別にぃ？鼻ほじり過ぎたんじゃねーの？」

家「はぁ......もしまた出血したら連絡よろしく」






いきなり増幅した呪力に器として耐えられなかった、ってところだろ

逆に言えば鼻血が出る程度で済んでいるのがアイツがビビってる証拠


ひらひらと手を振って出て行った硝子
.....なんかあいつもやつれてきたよな......






五「ど？A、まだクラクラする？」

「大丈夫だけど......なんか、ごめんね」

五「お前が謝ってどうすんだよ」

「.......でもお兄ちゃんが煽ったのが悪いとおも、ィテッ」

五「事実を言っただけだろーが。非術師全員殺すなんて出来るわけねーし、そんな事したところで誰も幸せになれない。あのバカはそれが分かってねーんだよ」





虚ろ、というか
残念そう、というか

そんな色の六眼に瞬きすら忘れているような兄


生まれて10年間、その存在すら知らなかったからこそ一般的な兄妹とは異なるシンパシーが二人にはある


だから





「......分かった！今日はもう全部忘れてムービーナイトしよ！！でも全部Aチョイスね！」







・






・






少女漫画原作映画のキスシーン



「ぉ......」

五「えー？なーに緊張しちゃってんの？」

「うるさい！今大事なとこあああああ！！！/////////」

五「どこがいいんだよ？こんなの」







ホラー映画のあるあるシーン



「いや、いやいや絶対振り返ったらいるじゃん......！！」

五「まあ定番だけどA、それ見えてないよね？」

「見えてるよ！」

五「ほらほら！ほーら！」

「やめて！ねえ！！離してってあれ？いないじゃん？」

五「ばーか、こういうのはもう一回前向いた時に







洋画の大人なシーン



「え？ちょっ、なに！見えないんだけど！」

五「あぁ〜、いやぁ〜、えぇ〜？」

「えーじゃなくて手！どけてよ！？」

五「うぅ〜ん、今すっごいグ◯いシーンだからA見たら夜トイレ行けなくなっちゃうかもよ？」

「え"っ」







そして偶然、友情をテーマにしたシーン



......やっぱり寂しいんだよね

きっと今日は、昔の傑君に戻ってくれてる事を期待してたんだよね

覆われる体温......




「......ごめん、ちょっと重い」

五「がまんしてー」

「うぅー」

59→←57

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す