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五「はーい体温測るよー」
「んー」
翌朝
もう割と普通なんだけど、課せられたのは5日間の出禁
硝子ちゃんが置いてった体温計を脇に挟まされて起きる今日はまだ早朝
お兄ちゃんは既に目隠し状態だしお仕事だね
五「36.7ね、そんなもんだっけ?普通って」
「お兄ちゃんそれ分かんないのはヤバいと思う」
五「体温とか測った事も測られた事も無いんだよ。まとにかくさ、あと4日はこの部屋からでちゃダメだよー。食べ物は冷蔵庫にいっぱい入ってるから適当に食べて、他に何か欲しい物あったらお兄ちゃんでも誰でもいいから連絡、いいね?」
「はーい」
五「じゃあ行ってくるよ、良い子にしてたらご褒美あるかも!」
「はいはい別に要らないから行ってらっしゃい」
そう手のひらで押しのけた半分包帯の顔は、不服そうに扉の外へ
それを見て取り出すのは携帯、と
えーっと
"今日はいつでも大丈夫だよ"
でもなんだろう突然電話って
いろいろ恐れてたまに会う以上には基本的には連絡も取らない
まだ傑君を探してた頃、当然のように返信の来ないメッセージを送ったり繋がらない電話をかけたりしてた時に、お兄ちゃんに注意された事があるんだよね
あんまりしない方がいいって
どこで誰の目と耳があるか分からない、もし通報でもされたら面倒なことになるって
傑君、あんな事言ってたけど本当は迷ってる気がする......
罪の無い人達を殺すの、とてもそんな事したいようには見えない
まだ高専にいた頃に助けてあげられなかったんだから、今度こそはってお兄ちゃんもきっと思ってるはず
なんて考えながら冷蔵庫を漁ってた時
「あ、ーーーーもしもし?どしたの?」
夏『悟は行った?』
「うん、心配しなくても一人だよ」
夏『よかった。あの後どうなったか聞きたくてね。体は無事?』
「......傑君、それは笑った方がいいの?」
夏『......そうしないでくれた方が嬉しいかな』
ほら
自分であんな事したのに、自分で心配して聞きに来ちゃうなんて、やっぱり傑君は悪い人なんかじゃないんだよ
「もー本当に素直じゃないよねー?昔からそうだけどさ、いつもクールそうにして、この間のお兄ちゃんの言う通りだと思うよ?やっぱりカッコつけてたんでしょ!"どうせ殺せない"って煽られちゃったから!」
夏『はぁ.....君たち兄妹は.....』
サイズ的にどう考えても私のじゃないけど、その辺に落ちてたスウェットを着た背中で冷蔵庫のドアを押し閉める
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MOB - 話の内容が分かりやすく、面白いです!大好きなのでゆっくりで大丈夫ですので続き楽しみに待ってます!! (11月30日 11時) (レス) @page21 id: 60d8bdf640 (このIDを非表示/違反報告)
深月(プロフ) - ナナミン最強すぎて好きです (10月10日 23時) (レス) @page21 id: 8a27ad3e04 (このIDを非表示/違反報告)
紫響(プロフ) - とてつもなくいいですね!!この作品めちゃくちゃ大好きです!!更新頑張ってください! (10月2日 22時) (レス) @page12 id: b7abaf5ff0 (このIDを非表示/違反報告)
彩華姫 - 呪術私好きなので! (9月27日 10時) (レス) id: 286d8438eb (このIDを非表示/違反報告)
彩華姫 - こんにちわ!作品よかったです! 良ければ私の作新も見てみてください! (9月27日 10時) (レス) id: 286d8438eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:∂ | 作成日時:2023年9月22日 23時