余命宣告はハッキング出来ますか 2【降谷零/安室透】

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「ただいまー！」

ハ「アン！アンアン！！」

「ハロくーん！会いたかったよー！」






帰宅一番、少女が飛び付いたのはハロ

そりゃスキー行ったのがたった2日程前だと感じているんだからな
忘れてるわけがない

2ヶ月、言葉で言えばたった2ヶ月

でも今振り返ってみても馬鹿みたいに長かった






「私18歳になったんだよー！すごいでしょ！」

ハ「ハァッ！」

降「ほら、手洗うぞ」

「はーい！」






特別な感情があったわけじゃない

ただ、孤独な生活に懐かしい賑やかさが楽しかっただけ

ただ、あまりに突然全てに裏があったと知りショックが強烈過ぎて
それに気付けなかった自分の不甲斐無さにもどうしようもなかっただけ

それだけ






「あれ？お布団敷いてあるんだけど！？もしかして女！」

降「違う」

「え、違うの？」

降「早く風呂に入って来い。タオルも着替えも同じ所にある」

「じゃあなんで？なんでお布団敷いてあるの！？あ、お友達泊まりに来て

降「誰も来てないから早く行け」

「もー、はいはい」





明日、朝一で留置所へ送り入れなきゃいけない

そこから上がどう判断を下すのか、僕にも分からない


徐々に始まった水の音
よく分からない鼻歌

それをハロにご飯を与えながら聞いていたら、いつの間にか気が遠くなっていたらしく
気付いたら浴室の扉が開いて脱衣所へ出て来たような物音


そこへ続くドアをこちらから開いて





「うわビックリしたー！なになに！？まだ服着てないんだけど！」

降「.......その.......乾かしてやってもいいぞ、髪」

「え？なんで？」

降「ついでに少し切るか？そんなに長いとこれから不便だろ」

「えー、上手く切れるのー？」





......何をやってるんだろうな

今頃渋谷ではまだ風見達が中和剤を散布中なのに

こっちでは謎に散髪中





「.......おー！いい感じじゃん！おじさんすごい！ありがとう！」






と鏡の前で俗にミディアム程度になった髪を左右に大きく振る様子を見て、益々嫌な気分に






降「......どうする？今日は一緒に寝るか？」

「えっ.......まさかあの時の約束.......？エッ

降「違う。スキー行く前日に言ってただろ？一緒に寝たいって」

「あー！いいよ別に、明日死ぬわけじゃないしさ！これからもちゃんと会いに来てくれるなら寂しくないよ」

降「そ、そうか........」






.......そうなのか






降「.......じゃあ、明日は朝早いから早く寝ろ」

「うん、おやすみ。また明日ね」

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