余命宣告はハッキング出来ますか 2【降谷零/安室透】

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安「では、演奏する曲は沖野ヨーコさんのダンディライオンだとして、誰がボーカルをやるんですか？」

蘭園世「え？」

蘭「.....そ、園子だよね？」

園「わ、私は二つのこと同時に出来ない人だから......！世良ちゃん歌う？」

世「僕は遠慮しとくよ。君の彼氏の新一君はどうなんだ？彼ならギターも弾けるんじゃないか？」





彼氏、ね

やりたい事リストに恋や花嫁とあったが、日記内では諦めているようだった

"もう何年もしないうちに死んじゃうような人と誰が恋してくれるの？"

と


あの時キスや行為で相手が好きな人かどうかで感触が変わるのか聞いて来たのはこういう事だったんだろう

誰かを好きになるべきなのか
余命僅かな自分が誰かを好きになってもいいのか


こんな年頃なら恋が一番楽しい時なはずなのに.......





蘭「新一は、バイオリンは弾けるけど......ギターはどうかな.......？歌は.......」

世「歌は？」

蘭「歌はコナン君並みに、......ねぇ......」

コ「っ.......」

園「あそうだ！あの子まだ帰ってないですよね！？」

安「っ、え？」

園「ほらあの子！安室さんのお友達の妹さん！帰ったって聞いてないし、せっかくまだ東京にいるなら一緒にガールズバンドやって思い出作りとかさ！！」

蘭「それいいかも！」

世「誰だ？お友達の妹さんって」

安「あ、あの

蘭「どこか地元から遊びに来てる子で、とっても可愛いくて面白い子

コ「あ！あのお姉さんなら学校もあるしもう帰っちゃったみたいだよ！......またお休みになったら来るかもって、言ってたけど.......」





.......そうして目が合うコナン君

本当に恐ろしい子だ





園「そうなんですか......？」

安「ええ、ついこの間。また絶対来ると言ってましたからその時また誘ってみたらどうですか？」





実は素直に"帰った"と言いたくない

仮で作り上げた嘘の設定だったが、このままこの子達の記憶から消え失せたら、あの子が存在していた事実さえ消えてしまうような気がして

それに、目が覚めた時勝手に居なくなった事になっていたら悲しむかもしれない.......だろ？


目が覚めたら........


......覚めるよな......？


きっと......





蘭「........」

園「.........」

安「ど、どうしたんですか？」

園「安室さん！」

安「えっ」

園「失恋ならドンと来いですよ！この園子様がチョチョイと解決しちゃうんだから！」

蘭「あ、ほら！人に話したらかなり楽になるって言いますし.......！」

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