19 ページ22
ＩＣＵを出て、頭を抱える。
あいつ・・・何処いったんや。
負担になったらあかんから、神ちゃんには何も言わんかったけど・・・
神ちゃんのとこ行く言うてたんに。
そう考えこみながら歩いとると、人通りの少ないとこまで来てしもうた。
重「やばっ」
つい言葉を漏らしたとき、非常階段のほうから荒い呼吸音が聞こえてきて、すぐに駆け寄る。
重「大丈夫ですか！？・・・って望？」
望「ハァハァハァゲホッゴホッ・・・し・・・げ・・・」
重「大丈夫か！？待っといてな。すぐ先生呼んでくるから！！」
そこにおったのは、紛れもなく望で。
急いで元来た道を戻ろうとすると、パッと腕を捕まれた。
重「何してん！はよ先生呼びに行かな！！」
望「いかんでっ・・・ハァッハァいぃっ・・・ゴホッゴホッ」
重「でもっ・・・」
俺が戸惑っとると、腕の力を強めた望。
どうすることも出来んくて、隣に腰掛けて背中をさする。
そうすればだんだんと落ち着いてきて、望はフラフラと立ち上がった。
重「望・・・」
望「しげ・・・このこと誰かに言うたら・・・たとえしげでも許さへんから・・・」
そう言って立ち去っていく望の後ろ姿を、追いかけることも出来ずに呆然と立ち尽くす。
初めて見た、望のあんな怖い顔。
何かを抱えとることは分かりきっとる。
それなのに、あの望の顔が頭から離れんくて、震える手を押さえることしか出来へん俺。
そんな俺は・・・なんて無力なんやろう。
このとき俺が、望を追いかけていたら。
このとき俺が、望の話を聞いていたら。
・・・きっとあんなことにはならへんかった。
望は、俺たちのことを必死に守ろうとしてくれていた。
それを知ったのは、この二日後のこと＿＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 261人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
りょくちゃ。(ノ)・ω・(ヾ) - 更新、楽しみです！頑張ってください！ (2017年3月28日 0時) (
レス) id: fcdfd7a158 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ。(プロフ) - りーちゃんさん» すいません。変換ミスしていたので一回返信を削除させていただきました。遅くなるかもしれませんが、待っていてください！ (2016年12月12日 21時) (レス) id: fbbdbdd497 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ。(プロフ) - 侑太さん» 大丈夫ですよ！更新遅いと思いますが、頑張るのでこれからもよろしくお願いします！！ (2016年12月12日 21時) (レス) id: fbbdbdd497 (このIDを非表示/違反報告)
侑太(プロフ) - 流星君が過去に虐待され、最終的に病院に捨てられたという過去ありいいですか？それで、いきなり親が現れてパニックになってるのをのんちゃん中心に子供達が先生を呼んだりなんなりで助けるのお願いします。 (2016年12月12日 19時) (レス) id: 6560837d68 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ。(プロフ) - はるさん» ありがとうございます！頑張ります！！ (2016年12月12日 16時) (レス) id: fbbdbdd497 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ちぃ。 x他1人 | 作成日時：2016年11月14日 12時
