クラゲ2 ページ4
私が今向かっているのはこの時間だとリドルがお茶しているであろうハーツラビュル寮だ
リドルとは1年の時クラスが同じでたまにハーツラビュルに誘われてお茶をするような仲だった
『やっほー、リドル』
名前を呼ぶとぴょこぴょこと揺れるリドルのアホ毛が何かを察知したかのようにピーンと伸びた
「A!来てくれたんだね!」
リドルが嬉しそうに振り向いた
すると隣にいたトレイ先輩やケイト先輩も振り向いて笑顔で歓迎してくれた
「よく来たな、A」
「やっほやっほー!久しぶりだね〜Aちゃん」
モストロラウンジの経営が忙しく、ここ最近ハーツラビュルにお邪魔していなかかったからか少し新鮮な感じがする。
「トレイ、Aにお茶を出してあげてくれ」
「あぁ、今日はローズヒップでいいか?」
『うん、お願い』
トレイ先輩は私の好みを知っているからか、いつも私の好みに合わせて用意してくれている。
「今日はリドルくんのリクエストでトレイくんお手製の苺タルトだよ〜。トレイくんの作るお菓子ってほんとマジカメ映えするからいいんだよね〜」
けーくん先輩は写真を撮りつつも私の分のタルトをキレイに切り分けてお皿に並べてくれた。
『けーくん先輩もありがと。あ、そうだ聞いてよリドル!アズールったらまた文句言ってきたんだよ?!』
最近はあまり顔を出していなかったから、いつも以上にアズールの愚痴が出てきてしまう。でも今回は最初に言い出したアズールが悪いし少しくらい愚痴ってもいいでしょ?なんて思いながらリドルに話していると
「ふふっ、相変わらず君はアズールのことが大好きだね」
はぁ?私がアズールのことが大好き?
『そんなわけないでしょ!確かに付き合ってはいるけど、大好きって程でもないしアズールだってあれだけ文句言ってくるんだし、大好きなわけない!!』
「そうか?案外アズールもお前と同じこと考えてたりしてな」
「確かに有り得るよね〜、喧嘩するほど仲がいいってよく言うじゃん?じゃあはい、真っ赤なAちゃんと苺タルトでハーツラビュルの色とピッタリ!」
パシャっと音がして何か通知が来たと思ったらけーくん先輩が照れで赤くなった私と苺タルトを写した写真をマジカメにアップしていた。
『ちょ、けーくん先輩何してんですか!消してくださいよ!』
そんなやりとりの間にも「先輩今うちの寮にいんの行っていい?」なんて連絡がきていた
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作者名:湯たんぽ | 作成日時:2020年6月24日 6時