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…
西「 段差あるから掴まって 」
「 ごめんね、ありがとう 」
念の為に、と看護師さんが
車椅子を準備してくれたけど
西島くんと中庭まで歩いてきた
西「 大丈夫?体調は 」
「 うん、ごめんね。 」
西「 なら良いけど 」
木製のベンチに腰かける私たち
太陽の光が髪にあたって
より綺麗な茶色になっていた
「 綺麗 … 」
西「 え? 」
「 あっ … ごめん 」
なんて思っていたら自然と
手を伸ばしてしまっていた
西「 … いや、大丈夫 」
西「 Aになら触られても 」
そう言った西島くんの顔は
真っ赤に染まっていて
普段と違う彼のギャップに
思わず私も顔が熱くなった
「 そ、そういえばさ、 」
西「 なに? 」
「 西島くんって好きな子いるの? 」
これだけ身長もあって細身で
綺麗な顔立ちだと好きな子くらい
… いてもおかしくは無い
実彩子と秀太の関係性を見てたからか
私もいつかああなりたいな〜なんて
西「 … いるよ 」
「 どんな子? 」
西「 明るくて真っ直ぐな子 」
ああ … 顔を見ただけで分かった
優しく微笑むその顔は
その子のことが凄く好きなんだと
そう分かったと同時に
胸が少しチクッとなった
「 めちゃくちゃ可愛いんだろうな〜その子 」
西「 うん、可愛い 」
「 なになに惚気〜?(笑) 」
私を見ながら可愛いと
透き通った目でそう言った
きっと無自覚なのかな
私のことじゃないのに
勘違いしてしまいそう
西「 … 違うよ 」
「 え? 」
西「 本音を言っただけ 」
恋愛の話を振ったのは
私なのに何故か苦しい
西「 Aは … いないの? 」
西「 … 好きな人 」
もっと知りたいって気持ちと
知りたくない気持ちが混じる
傷つくの落ち込むのも自分だけ
「 気になってる人なら … いるよ? 」
西「 へえ、そっか 」
「 … うん 」
…
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ao.ao(プロフ) - 続きを読めるのをずっーとずっーと待ってますから(涙)宜しくお願いします! (2022年5月30日 23時) (レス) @page10 id: b1e1eb49df (このIDを非表示/違反報告)
はやかわ(プロフ) - 西くんの涙につられて私も泣きました。(完全に部外者なのに··。) (2022年1月21日 16時) (レス) @page10 id: dd3afb04cc (このIDを非表示/違反報告)
はやかわ(プロフ) - 最後がどうなるか全然わかりませんが、シリーズ9ともなるとそろそろなんかなって、勝手に寂しくなり始めたこの頃です(笑) (2021年9月17日 2時) (レス) id: dd3afb04cc (このIDを非表示/違反報告)
はやかわ(プロフ) - 思い出したときに続きを読みにきたり、連日でシリーズ1から読み直したりしてるくらい読み手もマイペースですから、これからも気長に待ってます。長い時間楽しませてください(笑) (2021年9月17日 2時) (レス) id: dd3afb04cc (このIDを非表示/違反報告)
はやかわ(プロフ) - 切なっ(号泣)。切な過ぎます!!(涙)続けてくださってありがとうございます。ほんまに感謝感謝です!大大大大大っっっ好きな!作品です!! (2021年9月17日 2時) (レス) id: dd3afb04cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:お と | 作成日時:2021年7月29日 10時