拾-4 ページ46
＊
｢ウオォォオオ先輩！！今行きます先輩ーーっ！！｣
｢寧々！寧々は無事なの！？寧々を返して！？！？｣
｢2人共辞めて！鏡割らないで！！！｣
こんにちは、ご乱心な花咲夢乃です。
寧々が低級な怪異に拐われたので、光と2人で鏡を破壊して寧々を取り返そうと思います。
その後のこと？……アトハマカセタヨ、セイトカイチョウ。
｢痛っ｣
後ろから花子くんに勢いよく引っ張られて、3人揃って床に倒れ込む。
花子くんがクッションになってくれてよかった……まあ、僕も花子くんも霊体みたいなものだし 実際ダメージ受けてるのは光だけだろうけど。
ごめんね光……あとで何とかしてあげるから。
───
─
｢七不思議3番！？｣
｢七不思議3番だと！？｣
｢そうだよ……｣
あの後、真っ先に起き上がった花子くんの話によると この事件は七不思議の3番が原因らしい。
……あれ、そういえば僕って花子くん以外の七不思議のこと知らなかったりする？
ヤコさんと土籠さんは少し前の騒動で知り合いになったんだっけ。
……花子くんが教えてくれないのが悪いです(他力本願)
そんなふざけたことを考えている間にも、光は何かを思い出したらしい。
｢そういややましい自覚がある奴は鏡見る時気をつけろ……っつー噂なら、入学した時に聞いたことあるぜ……｣
｢それそれ｣
｢またしても何も知らない花咲夢乃さん｣
｢夢乃はちょっと黙ってよっか｣
｢はーい｣
｢そもそも鏡の怪異はこの学園に1人っきりだし、決まりだね｣
｢そうか……｣
花子くんに口を塞がれて、2人の会話を静かに聞くことにした。
どうやら、花子くんみたいな邪心しかない人が3番の人の境界に行ってしまうとヤバいらしい。
なるほど、じゃあ僕も下手に入るとやばい事になるじゃないか。
逃げよ。
あ、でも寧々が……寧々…………こ、光が何とかしてくれるよね！僕帰る！！
｢早いとこどうすっか考えねえと……｣
｢ヤシロが怖いものがなんなのか、それによって3番の出方も変わってくるから
とりあえず、中の様子だけでも分かればいいんだけど……｣
｢……｣
｢あ、ごめん夢乃｣
2人の会話を聞いてとあることを思いついた僕は、花子くんに目で訴えた。
意思疎通、成功。
謝罪と共に口元から手を離してもらう。
｢……あのさ、｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 27人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
