検索窓
今日:3 hit、昨日:12 hit、合計:8,723 hit

玖-5 ページ18





「あれ?」



「ねーねちゃんっ」







聞きなれた声が聞こえて、反射的に後ろを振り返る。



声の主……葵は、寧々に笑いかけながら背中をとん、と叩いた。



僕が現在進行形で怪異の姿だからか、目は合わない。







「夢乃ちゃんと旧校舎の方に行ったと思ったのに、どうしたの?」



「あ、葵……」



「……」







……はずなのに、何処からか視線を感じた気がした。



葵のすぐ後ろには真顔の蒼井が立っていた。



まさか……そんな訳ないよね?







「ヤシロ、悪いけど」



「え」



「ちょっと入りまーす」







寧々の肩を掴んだ花子くんは、そのまま足から寧々の体に入り込んだ。



怪異ならではのあれですよ、あれ。幽体離脱的な……(逆)



因みに僕はどっちにも属さないのでどっちにもなれません。



言い様によっては、体を乗っ取られなくてお得。



ひぃ、と悲鳴をあげた寧々はそのまま力を抜いた。







「寧々っ!」



「先輩ーーっ!?」







慌てて体を支えようとしたけど、今それをやれば 空中に寧々が浮いてる状況になるよね。



一瞬だけ体に触れたけど、あわてて光に寧々を託した。



察してくれたらしい光は、そのまま両手で寧々を支えてくれた。







「寧々ちゃん!?」



「どうしたの?」



「大丈夫っすか?」



「保健室行った方が……」



「ふー…………葵」







息を吐いた寧々は、そのまま葵の手を壁に押し付けた。



現代の少女漫画で言う、かべどんつてやつです、多分。



寧々がね、いつか壁ドンされてみたい〜!って言ってたので死ぬ気で覚えたのはいい記憶。







「私に何か隠してること、なぁい?」



「花子!?」



「アオちゃん!!」



「「どーなってんだよぉおおお!?!?」」







次回、修羅場不可避☆







───



そういえば夢乃の怪異時のイラストって載せたこと無かった……ですよね、載せます

影は気にしたら負けです








普段の姿もそうですが、頻繁に見た目の記述をする訳でもないので あんまり気にしなくても大丈夫です〜

玖-6→←玖-4



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
27人がお気に入り
設定タグ:地縛少年花子くん
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:弥夜月 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年4月5日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。