俺らのマネが美しすぎる 2nd 【青城】

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上川「…及川先輩、指大丈夫なんですかね」

「あら〜？心配してるの？ふふ、珍しいじゃん」

上川「ち…違いますっ！！！！」

「……うん、大丈夫だと思うよ。突き指したところ上手くカバーしながらやってるのかな。その代わりいっつもより動きにぶちんだけど〜」


細かいところまで見ているAのマネージャーとしての能力の高さに「相変わらずだ」とでも言いたげな顔で監督とコーチが苦笑いをする。


上川「凄いですA先輩……！！かっこよすぎます！！！結婚してください……！！」

「秀がいるでしょ？」


スコアをつらつらと書きながら口角を上げて笑うAに顔を赤くして黙る上川。そんな可愛らしい姿を見て「ふふっ」と小さく笑うA。


でもね、と付け足すようにAは目線をノートから離さないまま口を開いた。頭にハテナを浮かべる上川。



「私がいなくなったら、次は琴音、あなたの番なの」



ちらり、一瞬だけ目線を上川にずらしたAに上川が口を紡いだ。3年生であるAは今年が最後の大会で、最後の部活なのだ。



「だから、ウチのバレー部をよろしくね。」



優しく微笑んだAに上川はほんのり涙ぐむ。まだ終わった訳では無い、そう思っても終わりがあることに胸を痛めた上川を宥めるように頭を撫でるA。



丁度、2セット目終了のブザーが鳴った。



結果は、26対24で梟谷学園の勝利となった。

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