俺らのマネが美しすぎる 【青城】

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花巻「なー今日って何時集合だっけ。」

「えー聞いてなかったの？今日は8時集合。小さな旅館借りてるらしいからそのまんま寝て次の日挨拶回りしてそのあと練習。」

花巻「流石優秀マネ〜。さんきゅ」

「んもー、しっかりしてよ、3年。」


授業と授業の間、隣の席の2人はスマホをいじりながらそんな会話を交わす。


「無駄にお金かかるよねー、旅館とか」

花巻「それな。まーウチこれでも強豪だしさ、学校から結構バレー部に回してもらってんじゃん？」

「それな」


親指と人差し指をくっ付けてお金の素振りをする花巻に小さく笑うA。


松川「花巻かAー、現代文の教科書持ってねー？」


ひょこ、とドアから顔を出したのは松川だった。現代文の教科書を忘れたらしい。


「私あるよー、さっき終わったばっかだから返すの昼でいいよ」


教科書を持って松川に手渡しするAに後ろからトコトコと花巻も着いていく。Aの肩に腕を置き体重を掛けると「おもた、」とAは嫌そうな顔をした。


花巻「優等生な松川くんが忘れ物ですかー？珍しいねー？」

松川「うーん、Aと話す口実作りに来た、って言ったらどうする？」

「えー、私の事好きすぎじゃない？一静」



「はあ？！」という花巻の声をよそに2人で笑い合う。Aも松川の言葉が冗談だと言うことを分かっているのだろう。




花巻「お前らそうやって俺だけ除け者にすんなよなー」

「だから重いってば貴大」

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