第4話 ページ6
次の日の朝
…
見事に二日酔いになってしまった
『…ッ頭痛いぃ…』
ズキズキと痛む頭を支えながら自分のデスクに行く
すると
「どうしたの??すっごい具合悪そうだけど」
心配した声色で話しかけてきた
誰だよ…今そんな人と話したい気分じゃないのに
少し鬱な気持ちで話しかけてきた人の顔を見ようと
顔を上げてみる
『…あ、』
そこに居たのは心配そうに顔を見る弟者の姿が
今自分が思っていた気持ちさようなら。
幸せな気持ちカモン。
そんな風に心の中で思ってしまう
『き、昨日…ちょっと先輩と飲みすぎて…二日酔いなんだよね(笑)』
苦笑いで返すと
あからさまに心配が度を増したような顔をして
「ほんとに無理してない??大丈夫??」
段々社員が集まりつつあるこの時間に私たちが話をしていいのだろうか
いや、聞かれたら非常にまずい
私は自分の立場を思い出し
『…ごめん。ありがとう大丈夫だから!私自分のデスクに行くね』
一言端的に伝え私は弟者との会話を終わらせた
入社当時は結構仲良くしてたんだけどな〜…
いつからこんな素っ気なくなったんだろ
弟者はいつでも分け隔てなく接してくれるのに
後輩からも先輩からも好かれる弟者やおついちさん、兄者さんは私が気軽に話しかけてはいけない相手だと自覚している
ごめんなさい
変わらなきゃいけないのに
前みたいに
仲良くしたいのに
好きだって言いたいのに
ズキズキと痛む頭に熱くなる目頭に
これは二日酔いのせいだと言い聞かせデスクに戻る
前みたいに戻れたら
一言好きだと言えたなら
なんて…
おついちさんごめんなさい
やっぱり私は変われそうにないや
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シゲマスパーナ(プロフ) - 楽しみにしてます。続きが気になるー♪頑張ってくださいね。 (2018年9月21日 2時) (レス) id: 4044e3cce4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:つくし | 作成日時:2018年9月8日 2時