【A3!】おふざけ禁止。2

禁止-14 ページ14

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「Aどうたんだ？」

「……」

「おい、A」

「……」

「Aっ！」

「へっ！？」



天馬にガシッと肩を掴まれ、
大声で呼ばれてようやく私は気づいた。

さっきの幸くんの言葉が頭から離れない。
いつも通り天馬を接しようと思っても、
上手くいかない…。




「さっきからボーとしてどうしたんだよ？」

「…えーと、ちょっと考え事してただけだよ」

「…ふーん」




なんとか誤魔化してはみるが、
天馬には通じておらず、不審な目で見られた。

私はその目を振り払うように、
ニコッと天馬に向けて笑った。



「…天馬」

「あ？」

「…天馬は私と付き合ったこと、

……みんなに伝えたい？」




私は勇気を持って自分が思ってた疑問を
天馬に投げかけてみた。

どんな返答が返ってくるか分からない。

でも…天馬には…




「……別に言わなくてもいいんじゃないか？」

「そう、だよね…」




少し間があったあと天馬は私から
視線を逸らし、そう言った。

少し…ショックだった。

幸くんや他の誰かには『言わない方がいい』
そう言われても仕方ないと割り切れると思う

だけど、天馬には言ってほしくなかった。




「急にどうしたんだ？そんなこと聞いて」

「…気になっただけだよ、特に深い意味は無いから」




嘘つき。

自分はいつだって自分の心に嘘をついている。

天馬には「言いたいって言ってほしかったなぁー」
たったそれだけ、冗談ぽく言えばいいのに…

そんなことも言えない自分が嫌になる。




「天馬好き」

「……」



ねぇ、顔を真っ赤にするぐらいなら、
天馬も好きって言ってよ。


いつも私ばっかり思って…馬鹿みたいじゃん。




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