【A3!】おふざけ禁止。 (ページ25)

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おふざけ-25 ページ25

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「……はぁ」

天馬の唇から唇を離す。
少しの時間だけ触れ合った唇を指で触れて
さっきあったことが夢じゃないことを確かめる。

「な、な、なにすんだよてめぇっ！！！」

「なにって……キスだけど？」

「キスって！」

キスという単語にまた反応してまた顔を
赤く染める。ときどき天馬が女子なんじゃない
かって勘違いする時がある。

「…天馬ってキス…初めて？」

「いいや、ドラマで数回した」

「……知ってる」

「なら聞くんじゃねーよ」

分かってたけど、相手の子に嫉妬して
ギュッと強く自分の拳を握る。
特別になりたい…なんでもいいから
天馬にとっての特別な女の子になりたい。

「……ねぇ、天馬はわたしのことどう思ってる？」

「…………分かんねぇ」

「そっか…」

その言葉にちょっとショックを受けつつ、
「部屋に帰る」と言い天馬の部屋を出た。

トボトボと自分の部屋に帰る。
自分にしては大胆な行動に出てしまったな…
と反省をしつつ歩く。

部屋につくと壁にもたれかかって
私を待っている人がいた。

「……よう」

「万里さん…なんか用ですか？」

「用がなかったら来ちゃいけねぇーのかよ」

「そういうわけではないですけど…ちょっと疲れて、1人で休みたいんですよ」

それだけ言って万里さんには帰ってもらおうと
思った。背を向けて自分の部屋のドアのノブに
手をかけた瞬間。

「天馬のどこがいいんだよ」

私はゆっくり後ろを振り向き万里さんを見た。

「なぁ、教えろよ」

「…聞いてどうするんですか？」

「いいからさっさと言えよ」

「…自分で考えてください」

半分投げやりの言葉をかけると
少し万里さんは口を詰むんだがまた口を開いた。

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